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第197話 青の触感
間、髪を容れずにとはまさにこのこと。
あれほどの難所となった箱根の峠越えをしたばかりだというのに、その翌々日にはさっそくけーこと出かけていた。
鎌倉市長谷寺。
あじさい寺としても有名な境内の一角には『弁天窟』という洞窟があり、空海によって彫られたといわれる弁財天がいらっしゃる。
満開の紫陽花が咲き誇り、とっくに初夏の陽気となったその日、ひんやりとした洞窟内の静謐(せいひつ)さが肌にも魂にも心地良かった。
瀬戸神社から九頭龍神社へと渡ったことで、私のガイドとしてのククリヒメが完全にお出ましになったものだと思っていた。ところがこちらの弁財天像に手を合わせたところ、またも彼女が濃くなった。
どうやらこれで、ようやく私にとって必要なすべてのククリが一体となったらしかった。少しずつ、色んな場所からその一柱をお迎えするというのは考えてみればあまりに私らしかった。
その後も様々な方々から声をかけていただいたり、お堂の中から出てきたかわいい子供の意識体にくっつかれたりと幸せなひと時を過ごさせてもらう。
「うそーん。それー?」
一風変わった弁財天、牡蠣殻を祀る『かきがら稲荷』の祠の前で、けーこが変な声をあげる。
たった今、「meetooはこれからもっと広がります。meetooの船が出ます。」と言われた私からすると、一体彼女が何と言われたのかが気になった。
「今ここでその知識いる?『牡蠣にも真珠があります。』だって!」
そんな、神と人との掛け合いに大笑いさせてもらいながら、意識は少し別の所へ飛んでいた。
私たちの船、かつてスサナル先生のエゴセルフに案内された宇宙船に乗っていたのはけーことタケくん、あきらと私、ライトボディの先生と、パラレル軸の別の私……。
そんなことを思い出すと朱く並んだ幟(のぼり)が海風に揺れ、再び弁財天からmeetooという意識体に対し、「この前赤ちゃんだったのに、とても大きくなりましたね。」と慶びの言葉をいただいた。
「ひみ、この幟旗さあ、うちらのも書いてもらいたくない?」
そうして受付で申し込み用紙に記入すると、明日以降、後ほど筆で書いて祈祷してから奉納するとのことで、それならまた近いうちに自分たちの旗を見に来ようとの話になった。
深く軽く、澄んだ倍音が耳に届く。
受付と本堂を出た近く、海を臨む場所には桜の木の下に仏陀と四天王の像があり、吊るされているいつくかのウィンドチャイムからは含みのある至福の波動が響き渡っていた。
さっそくご挨拶をすると、音の効果も相まって、そこだけまるでプレアデスを連想させる不思議なエネルギーに包まれる。それこそ本当に宇宙船の中にでもいるような、胎内のような懐かしい感覚……。
……
帰宅すると、ソファーの上でゴロゴロしていた。さすがに連日の遠出に疲労を感じて薄手の肌掛けを引っ張り出す。
折り畳んだクッションを枕にしばらくボーッとしていると、やがて右手の指先が左手の甲に向けてトントンと合図を出し始めた。
繰り返し、辛抱強く、そして優しく。
光にしても闇にしても、右半身はスサナル先生、左半身は私自身を司る。(※)
この合図もまた彼からのものだとすぐに分かると、左半身である私の女性性と、それから子宮に直感的に尋ねてみる。
「この人のこと分かる?覚えてる?」
時間はかかったけど少しずつ、「この人は怖くない人。何となく覚えてる。この人なら受け入れたい。」と、子宮は徐々にそんなことを話し出した。
するとその“私たち”の会話を受けて、目が醒めるほどの青い肌を持つ男性が一瞬姿を現した。
「プレアデスがいい、プレアデスがいい……。」
彼を視たことで当時の記憶を思い出すと、今がプレアデスではないことに対する絶望感が深い部分から上がってくる。“楽園時代のスサナル先生”という高次元ガイドの優しさに、私の傷が泣きじゃくる。
「プレアデスがいい、プレアデスがいい……。」
そんな私の左肩にはいつまでも、青い右手が優しく寄り添ってくれていた。
※例外ありというかチャンネル切り替えで、巫女として他者の意識と繋がる時、手は私にとって、様々な意識たちとのコミュニケーションツールとなります。
右半身と左半身(ツインレイ男性と女性)の統合の秘密については、
『男性ハイヤーセルフの視野は、あなたを守るための宇宙の視野!』
を参考にしてください。
written by ひみ
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実話を元にした小説になっています。
ツインレイに出会う前、出会いからサイレント期間、そして統合のその先へ。
ハイパーサイキックと化したひみの私小説(笑)、ぜひお楽しみください。
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自分たちで書きたかった笑
なんかね、真珠にしてもそうだけど、長谷寺全体、けーこと遊ぶのが好きなんだと思います。
私も笑わされたけど、けーこはもっと笑わされる。長谷寺行くと、けーこは笑い堪えてます。
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