自分は役に立つ立たないの前に人間なら仕事とは何かを考えるべきなんだ
「自分は何のために仕事をする?」「役に立つ仕事ってなんだろう?」と思っていませんか?
この記事では「働き方の哲学 360度の視点で考える」という本を参考に、上記のような疑問について探りたいと思います。
私も「お金のために仕事をしている」という考えを持っていて、仕事=お金を稼ぐ方法としか考えていませんでした。しかし、この本を読んでいくうちに仕事は考え方によって、多くのチャンスや気づきを与えてくれる存在なんだと理解できるようになりました。
一緒に、自分のやっている「仕事」を楽しくする考え方を見つけていきましょう!
どんな人にも世の中を変える力がある
自分の仕事って何の役に立っているのだろうかと考えたことがあります。「世の中に影響を与える仕事がしたい」「ビッグになって世の中を変えたい」と夢を見た経験もあります。
実は仕事をしていれば、誰もが世の中の何かを変えているのです。この本では、仕事をやる前と後で、何らかの「価値」を創造していると書かれています。なぜなら、仕事をすることで、何かしらを増減させ、変化させ、創出しているからです。
例えば、売上アップで顧客が増えたことや、解約されて減ったなどです。工場勤務で、ボタン一つで商品を加工したり、変化させています。新しく記事を書いて生み出していますし、記事数を増やしています。記事の修正をすることで、変化させているのです。
このように、どんな仕事であっても世の中の何かしらを変化させているのが、私たちの仕事なのです。
みんなの力で世の中を創っている
みんなの力は世の中を創っている偉大なものです。
この本では、仕事の流れとして機械に例えると、材料の投入によりINPUT→何かしらの処理→処理を加えたモノを生むOUTPUTという流れがあると書かれています。
例えば、椅子職人の場合、材料となるINPUTは木材です。木材を切ったり、加工したり、組み立てたりすることで椅子ができあがります。もっと広い視野で仕事の流れを見ると、椅子職人の力だけで椅子が生まれたわけではありません。材料となる木材を用意するには、木を切る人が係る場合もあります。さらに、木材を運ぶ人も必要です。椅子職人が木を加工するのに使うのこぎりや機械も、誰かが作ったものです。椅子の出荷には配達する人も必要で、配達に使う車も誰かが作る必要があります。
世の中にある数えきれないモノが様々な人たちの仕事で生まれ、使うことができているのです。デザイナーなどのクリエイターと呼ばれる人たちも、誰かのアイデアに触発され次のアイデアが生まれるのです。歌手やスポーツ選手も誰かに憧れを抱いて、目指すきっかけを与えられた人もいます。椅子職人も椅子を作るノウハウを誰かから教わったから、生み出せるのです。
この本では、この世界はみんなの力の連鎖による壮大な織物であると表現しています。
全ての形あるもの形のないものに感謝する
全ての形あるもの形ないものに感謝することで、仕事の充実度が変わるかもしれません。
アイザック・ニュートンの言葉に「私が人より遠くを眺められたとするなら、それは巨人の肩に乗ったからである。」があります。実際に遠くを眺めてはいませんが、そうだとしたら多くの人の成果に支えられたからだという感謝の念が込められた言葉です。
また、西岡常一さんという大工の言葉に「千年の木を使わせてもらうのだから、千年もつ建造物にする。」があります。「何か」や「誰か」から生まれ、その価値に見合う新たなモノを生むことを表現しています。
日ごろ何気なくこなしている作業も、苦労をした誰かからのバトンを受け取っているのです。使わせてもらっていること、仕事を次へ繋げるリレーに参加できることに感謝してみると、充実感が増してありがたいものに変わるかもしれません。
誰もがクリエイターになれる
仕事によってこの世界を創っているなら、誰もがクリエイターになれます。そして、私たちは各々の表現によってお金を稼いでいると言えるのです。
この本では、仕事によって表現することは人間の本質的活動であるとしています。「ホモ・サピエンス」という言葉があり、生物種の呼び名で私たち人間のことです。ホモ・サピエンスは「知恵ある人」という意味で、「表現する人」とも呼べるのです。
仕事をしていれば、営業や接客、書類作りなど幅広く表現の場があります。自分が表現したものは次の人にリレーされ、何かしらの影響を与えます。利益になったり害となったり、進捗が進んだり、感情に訴えたりなどです。
そうやって何かに貢献できれば、会社やクライアントから報酬を受け取れます。買いたい人の要求に見合った表現をする必要があり、それを買ってくれれば「成果」になるとこの本に書かれています。
まとめ
「自分の仕事は役に立つ仕事だろうか?」たまに考えてしまうことがあります。少なくとも世界の何かを変えることを人間なら誰もがやっていると、気づけるきっかけをこの本は与えてくれました。
何のために仕事をしているのかをじっくり考えることで、仕事への考え方は人それぞれ違ってくるのだと感じました。ただ業務をこなすだけ、お金のため、何かを成し遂げるためにやるといった何を目的にするかでモチベーションが違ってくるのです。
また、満足な成果を出すためにも目的設定は大事なのだとわかりました。