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社内イラストレーターが語る「影響を受けたアーティスト」

メディックメディア メディカルイラストレーターグループ(MIG)公式キャラクターのミグです!

まだまだ暑い日が続いていますが、少しずつ秋の気配も感じられるようになってきた今日この頃。
秋といえば…芸術の秋!ということで、今回はMIGに「影響を受けたアーティスト」について語って貰いました。どんな作品やスタイルに刺激を受け、どのように仕事や創作の糧としているのかを探っていきます!

エイリアンが影響を受けたアーティスト

イラストレーター 石川日向さん (公式サイト:日向堂

情報デザイン学生時代、石川さんが特別講師として教壇に立たれた授業に出席しました。当時私はAdobe Illustratorを学び始めたばかりだったのですが、石川さんのペーパーレリーフの作品と、「Illustratorで制作した、ペーパーレリーフのようにみえる作品」を見て衝撃を受けました。そこから、フルデジタルの2Dイラストでどうやって素材感と立体感を表現するか? を考えるようになり、自分の作品にも活かすようになりました。学生時代の自分のポートフォリオには石川さんの影響を色濃くうけている作品が含まれています。
「Illustratorとマウスで絵を描く」ことにチャレンジし始めたのも、この経験が発端です。

Pop’n Music

アーティストではなく作品ですが、中高生の頃アーケードゲームの「Pop’n Music」にハマっていました。デフォルメが利いていて、ビビッドカラーが多用されつつも、均整の取れた可愛らしいキャラクターデザインが魅力的で、友人たちとよく模写していました。現在でも3〜5等身のキャラクターが一番描きやすいと感じるのはその名残だと思います。

ロボが影響を受けたアーティスト

ミュージシャン 平沢 進

学生時代、映画「パプリカ」を見てアニメーション映画監督の今敏さんに夢中になり、それと同時に“ヒラサワの音楽”に衝撃を受けファンクラブに入会(電撃的啓示)、今に至ります。
※ファンは平沢進さんのことを愛称込めて「ヒラサワ」と呼ぶことが多い。

ヒラサワの“テクノサウンドながらどこか懐かしさを感じるメロディー”“何言っているかよくわからない(褒めてる)が独創的で詩的な歌詞”は、私ロボの想像力の源であり続けています。
そして、“常にポジティブでブレない思考”と”老若男女にファンがいる普遍的なアーティストとしてのあり方”は、尊敬の対象であり非常に格好良い。最近ライブで見るとどんどん細くなっているのが若干心配ではありますが、これからも長生きして新しい音楽を作っていっていただきたい。

【オススメするヒラサワソロ曲5選】
知らない人にお勧めするなら!という視点で選んでみました。こういうの、難しいですね…。聞いてくれた方の琴線に触れるものがあれば嬉しいです。

白虎野の娘(←公式HPから無料ダウンロード、視聴できますのでぜひ!)
東南アジアの民謡のような不思議で幻想的なメロディと、難解な文章表現を多用している割に耳馴染みがよく、すっと入ってくる歌詞。これぞヒラサワ!そんな曲です。
上空初期値(収録アルバム:「点呼する惑星」)
空を飛んでいる爽快感が味わえる旋律と圧倒的肯定感を得られる歌詞。孤高を突き詰めた先にある崇高で希望に満ちた世界を感じることができます。
●Amputeeガーベラ(収録アルバム:「現象の花の秘密」)
弦楽器の重厚でおどろおどろしい曲調から壮大なサビに。星空の元、廃墟に咲きほこった美しい花々が想起される非常に綺麗な一曲です。
スノーブラインド(収録アルバム:「AURORA」)
穏やかな雪原を一人歩いているかのような音楽体験をさせてくれる曲です。優しい歌声とどこか可愛らしいメロディーが童話の世界を彷彿とさせます。
●TOWN-0 PHASE-5(収録アルバム:救済の技法」)
おかしくなった世界をヒラサワマシンが救済!みたいな歌詞。ガチャガチャしたやかましいオープニングからのメロディアスでキャッチーなサビに心打たれます。イン・ヤー!

うぅむ。5曲なんて絞れない…。

吉祥寺のカフェで行われたファンミーティングにて、偶然にも会社の同僚と遭遇。それきっかけで飲み友達かつ大切な創作仲間になりました。そういった繋がりができたことでも氏に感謝しています。

最後にファンっぽいネタ:ライブの衝撃BEST3!(こういうランキングならすぐ出てきた)
にゅーろんが影響を受けたアーティスト

芸術家 イサム・ノグチ (モエレ沼公園

平面~立体・空間と包括的にデザインを学べる大学に進学したわりに、絵ばかり描いていて立体や空間など3次元の作品への興味が薄かった学生時代。
モエレ沼公園を訪れて「公園全体がひとつの彫刻作品」というイサム・ノグチのコンセプトそのものを体感し感銘を受けました。
率直な感想としては「あ、なんか、ここいいな」だったんですが(苦笑)。
北海道の広大な敷地を惜しげなく使った作品だからなのでしょうか、余計なものが視界に入ってこず、「ひとつの彫刻作品の世界に私は今立っている」という感覚がありました。

それが(苦手意識のある)私にも空間作品の良さが分かったという実感につながり、その後彫刻や空間デザイン、建築方面にも興味を持てるようになっていったきっかけだったのかなと思います。

今でこそ仮想空間ともいえる3DCG制作を主な業務としていますが、最初は絵を描くスキルしかない状態で、当時は3DCGに取り組むことは結構大きなハードルでした。でも素晴らしい立体・空間作品に触れてきたことが、別の角度からのアプローチや新しい技術への興味の『根っこ』になってくれてなんとかやってこれたのかも…なんて思います。

ビーバーが影響を受けたアーティスト

日本画家 田渕 俊夫

「こんなに美しい線画があるんだ…」と学生時代に衝撃を受けたのが、日本画家・田渕俊夫先生の絵画作品でした。先生の描く線は、形の捉え方や線の運び方、すべてが息をのむほど繊細で、見るたびにその技術に圧倒されます。自分でも絵を描くようになってからは、「どうやったらこんな線が描けるんだろう…」と、先生の画集を眺めながら自分なりの表現を模索していました。

見すぎてボロボロな画集。サイズが大きく絵の細部まで見えるところがお気に入りです。

絵画だけではなくイラストやマンガでもついつい線に注目してしまう線フェチになってしまったのは、田渕先生の作品がきっかけだったなぁとしみじみ思います。
余談ですが、中途入社する前に初めて見た『病気がみえる』のイラストも、複雑な解剖図をシンプルな線でわかりやすく表現しているところに線フェチとしてときめきを感じました(笑)。

せっかくなので、田渕先生の絵画が見られるおすすめの場所として、奈良県薬師寺の食堂をご紹介したいと思います。薬師寺の食堂は2017年に再建され、先生が描かれた食堂本尊「阿弥陀三尊浄土図」と、全長50メートルの大壁画が奉納されています。私は再建された年に訪れたのですが、あの絵を目にしたときの感動は言葉では表せません…。堂内のデザインとの調和も素晴らしいので、機会があればぜひ現地で絵画の迫力と荘厳な空気を体感していただきたいです。(食堂は一般公開の時期が限られているのでご注意ください!)


いかがでしたか?
アーティストに興味を持つきっかけになったり、新たな視点でアートに触れてみるヒントになれば幸いです。みなさんも、自分の好きなアーティストや作品について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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