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【乗用ドローン】世界初の「空飛ぶクルマ空港」Vertiport建設開始

Urban-Air Port社(イギリス)と現代自動車(韓国)はイギリスのコベントリー(Coventry)で世界初のゼロエミッションハブとなるアーバンエアモビリティ用Vertiport(垂直離着陸用飛行場)「Air-One」の建設を開始した。

エコでクリーンなドローンと乗用ドローン

「空飛ぶIoTデバイス」であるドローン(drone)および「新しい空域」を活用する所謂「空飛ぶクルマ」と呼称される乗用ドローン(passenger drone)あるいはエアモビリティ(air mobility)が物流や輸送手段として注目されてるのは「空の産業革命」による利便性の向上だけにとどまらない。その大きな理由はドローンや乗用ドローンがエコでクリーンだからである。

それ故、環境負担(環境負荷)低減のためのゼロエミッションへの取り組みとして世界では「urban air mobility」(都市型空域交通あるいは都市航空交通システム)の実用化(社会実装)が期待されている。

アーバンエアモビリティ

「アーバンエアモビリティ」(urban air mobility)は「アドバンスドエアモビリティ」(advanced air mobility)のサブセットであり、どちらもeVTOL(電動垂直離着陸機)など環境負荷の少ない乗物(乗り物)によって航空交通システムを構築することをビジョンとした概念である。前者は上述の通り都市部に焦点が当てられており、後者は都市部と地方部を合わせた総合的な空域交通システムをコンセプトとする。

「空飛ぶクルマ」「乗用ドローン」「エアモビリティ」「eVTOL」「エアタクシー」などの用語に関しては以前の記事『【エアモビリティ】空飛ぶクルマ、乗用ドローン、eVTOLは何が違うのか?』で解説しているので参照いただきたい。

必要不可欠なインフラ「Vertiport」

そのエアモビリティはどこにでも狭いスペースに離着陸できる訳ではなく、ゼロエミッションハブ(ゼロエミッション「空港」あるいは「発着所」または「離着陸場」)となるVertiport(垂直離着陸用飛行場)がインフラストラクチャーとして必要不可欠となる。

その世界初のゼロエミッションハブとなるVertiport(バーティポート)の建設を開始したことが2月10日(2022年)イギリスのコベントリー市議会(Coventry City Council)から正式に発表された(「‘World’s first’ Urban-Air Port starts construction in Coventry」)。当初の報道では2021年11月頃着工とされていたので遅れたようだが、遂にアーバンエアモビリティ用Vertiportの建設が始まった。

ゼロエミッションハブ「Air-One」

コベントリーで建設されているのはイギリスのUrban-Air Port社と韓国の現代自動車によってコンセプト提示された小型でポップアップ式のアーバンエアモビリティ用Vertiport(垂直離着陸用飛行場)「Air-One」である。

以前の記事『【韓国】水素燃料電池ドローンなどゼロエミッションで世界をリード』でも紹介したこの「Air-One」はエアタクシーや貨物ドローンなどドローン物流・輸送のハブとして機能する。完全オフグリッドで運用されることを最大の売りとしており、世界初のゼロエミッションハブ(ゼロエミッション「空港」あるいは「発着所」または「離着陸場」)となる。

アーバンエアモビリティ空港の展開

Urban-Air Port社と現代自動車は今後アーバンエアモビリティ用Vertiport「Air-One」シリーズを2028年までにアメリカ、イギリス、欧州(EU)、アジア太平洋地域の65箇所に設置する予定である。

また、Urban-Air Port社は警察や消防などファーストレスポンダー用ドローンの「災害緊急管理セキュリティハブ」や貨物ドローンのドローン物流ハブなどドローンに比重を置いたVertiport(バーティポート)を今後5年以内にVertiportネットワークとして世界200箇所に設置する計画を発表している。

世界初アーバンエアモビリティ用Vertiport

このコベントリーに建設されているアーバンエアモビリティ用Vertiport「Air-One」は今年(2022年)4月28日から5月15日まで一般公開ツアーが実施される予定となっている。


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