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【ドローン回廊】世界最大・最長265kmの「ドローンハイウェイ」計画をイギリス発表

UTM(ドローン運航管理システム)プラットフォーム企業Altitude Angel社が主導するイギリスのコンソーシアムは3月24日(2022年)、世界最大・最長となる165マイル(265km)のドローン回廊(drone corridor)計画「Project Skyway」を発表した。イギリス当局に承認されれば世界最大・最長のエコでクリーンなドローン回廊ネットワークが誕生することになる。

「ドローン回廊」とは何か?

ドローン回廊(drone corridor)とはドローン(UAV)が飛行して往来するための「幹線空路」(空の幹線道路)のこと。日本では「ドローンハイウェイ」「空の道」などと呼称されることが多いが、世界では「ドローン回廊」(ドローンコリドー)が一般的な名称となっている。

Project Skyway

現在、Altitude Angel社はBT社が主導する同じくイギリスのコンソーシアムにおいて商用ドローン回廊計画「Project XCelerate」に参加しており、イギリスのレディングに設定した5マイル(8km)のドローン回廊「Arrow Drone Zone」の空域統合(UAVとヘリコプターなどの航空機が混在する空域)の運航を管理するための管制インフラを構築している。

Project Skyway_空路図

今回の新たな「Project Skyway」ではレディングの「Arrow Drone Zone」を核にオックスフォード、ミルトンキーンズ、ケンブリッジ、コベントリー、ラグビーなどの都市を空で繋ぐ165マイル(265km)に渡る「ドローンスーパーハイウェイ」(drone superhighway)計画となっている。

さらに、計画が承認されれば南はサウサンプトン、東はイプスウィッチまで拡張することも視野に入れている。

BVLOS飛行による完全自動運航

Altitude Angel社は「Arrow Drone Zone」で開発した衝突回避(DAA)技術を「ドローンスーパーハイウェイ」に活用し、ドローン機体(UAV)に新たなハードウェアを追加搭載することなくBVLOS飛行による完全自動運航を提供するとしている。

ドローン物流の発展加速

イギリスでは「Argyll and Bute Health and Social Care Partnership(HSCP)」や「Cornish project」など医療物資のドローンデリバリー(drone delivery)が盛んに行われており、世界初のゼロエミッションハブ(ゼロエミッション「空港」あるいは「発着所」または「離着陸場」)となる「アーバンエアモビリティ」(UAM)のための乗用ドローン空港であるVertiport(垂直離着陸用飛行場)「Air-One」建設をコベントリーで今年(2022年)2月から開始している。

今回の「Project Skyway」が承認されれば、医療物資や食料品にとどまらない貨物のエコでクリーンなドローン物流が大きく加速することになる。

アドバンスドエアモビリティ社会

さらには都市と地方を結ぶことで「アーバンエアモビリティ」(urban air mobility)の域を超えた「アドバンスドエアモビリティ」(advanced air mobility)の実現も前進する。物だけでなく、「新しい空域」を使用するシームレスでマルチモーダルな人の移動が可能となる「空の交通革命」新時代の到来が近付くことになる。

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