やりたくない仕事を、100%避けるための戦略
やりたくない仕事をやらないためには…
仕事をしていると、どうしても避けたい仕事が出てきます。例えば、テレアポのような営業電話をかけたくないとか、そういう人のためにやりたくない仕事を100%やらなくて済む方法を解説します。
それは、先に割とやっても良いと思える仕事を、自ら積極的に取りに行って忙しくなってしまうという方法です。
やりたくない、めんどくさい仕事というのは、上司から暇そうにしていると判断されているからふられるのですね。「あいつは忙しいから、この仕事は任せられないな」と常に思わせておくには、自分から「やっても良い」と思える仕事を取りにいく必要があるのです。
「やりたい仕事なんてない」という意見もあるかもしれませんが、「やっても良い」仕事くらいは、しっかりと探していく必要があります。
絶対にやりたくないよりは、やっても良いと思えるレベルの仕事の方がはるかにマシだと思うんですよね。
しかも、仕事を積極的に取りにいくことには大きな効用があります。
積極的に仕事取りに行く効用
仕事で一番のストレスとは何かといえば、自己コントロールが効かない事態に陥ることです。自分で裁量権を持って、ある程度仕事をコントロールできる方が、たとえ仕事の量が増えたとしてもストレスは少ないものです。
例えば、金曜日の夕方に月曜日の朝までに資料を作るように上司から言われることほど、ストレスフルなことはないんです。それは、自己コントロールが効かないからですね。
しかし、そのプロジェクト全般を把握し、自身のコントロール下に置いておけば、いつ資料が必要で、いつ作るべきかなどのスケジュールを自分で立てることができるようになります。
自分から仕事を取りに行くというのは、自己コントロールを高め、気持ちに余裕を持たせる効果があります。
このとき、仕事をタスク単位ではなく、プロジェクト単位で取りに行くことが重要なんですね。
例えば、事業会社の広報であれば、「プレスリリースは私が書きます」と言うよりも、「プレスリリースの戦略策定全般」を取りに行った方が良いです。プレスリリースを書くのは、全体のプロジェクトから切り出されたタスクにすぎないので、コントロールが難しいです。
しかし、「プレスリリースの戦略策定全般」を任せられると、いつリリースを出すか、どの媒体に露出するかなどの上流工程を自分で管理することになるため、より自己コントロール力が高まります。
よく、「単純なタスクの仕事だけをしたい」という人がいますが、これらは誰かのコントロール下に置かれるため、上司の能力や相性によっては、非常にストレスフルな環境に置かれることが多いです。
それよりは、上流の工程の仕事を取りに行った方が、かえって自己コントロール力が高まり、メンタルヘルスも良くなると思うんですよね。
さらに、「あの人はあのプロジェクトを掌握していて忙しいから」という印象を上司や周りに与えることができ、評価も上がります。良いことづくしです。
おまけに、その道を究めれば自身のスペシャリスト性が高まり、それ以外の種類の仕事が振られなくなるんです。やりたくない仕事を避けるためには、いかに自分を何らかのスペシャリストの地位に置くかが重要なんですよね。
それでも、やりたくない仕事をやらなければならない場合
とはいえ、それでもやりたくない仕事をやらなければならない場合もありますよね。例えば、人事異動がそれに該当します。
よくあるのが、事業部にいた人が営業部に異動になり、営業をしなければならないケースです。
または、人事部にいた人が事業部や営業部に異動になるケースもあります。これらの異動は、全く違う分野での仕事となるため、異動を命じられたタイミングで辞めてしまう人も少なくありません。
もし、すでに何らかのスペシャリスト職を目指しているのであれば、転職を考えるのも一つの手段かもしれません。
しかし、まだ20代であるならば、嫌でも一度やってみることをお勧めします。
20代のうちに一つの職能に固執してしまうと、他の職能からの視野が狭まる可能性があります。
違う立場の職能を体験してみることで、新しい視点やスキルが得られるはずです。
特に新卒から人事部に配属されてしまった場合は、注意が必要です。
人を採用する立場に自分を置いてしまうと、一種の全能感を感じやすくなることがあります。
過去にも、新卒から人事部に配属され、その後異動を命じられて退職した人を見たことがありますが、一度は事業部や営業部での経験を積むことが重要だと思うんですね。
自身が人事部に所属しているとはいえ、実際に対峙するのは事業部や営業部門の従業員ですから、その人たちの立場を理解する経験は、必ずや役に立つはずです。
まとめ:コネクティングドットを意識しながら、スペシャリストになろう
仕事において、やりたくない業務を避けるためには、自ら積極的に「やっても良い」仕事を取りに行き、自己コントロールを高めることが重要です。
特にプロジェクト単位で仕事を引き受けることで、裁量権を持ち、ストレスを軽減できます。また、積極的に裁量権を持つことで、専門性が高まり、結果としてやりたくない仕事を避けることができるようになります。
しかし、異動などでどうしても避けられない仕事が生じた場合、特に自身がまだ20代であれば、新たな視野やスキルを得るチャンスと捉え、前向きに取り組むことが大切です。キャリア初期の経験は後々大きな財産となり、何が後のキャリアに役立つかは誰にも分かりません。一見、点と点に見える経験が後から線として繋がることがあり、これを「コネクティングドット」と呼びます。
若手のうちは未経験の領域に飛び込んで経験を積み、徐々に自身がどの職能につきたいかを見極め、スペシャリストを目指すのが良いでしょう。