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【読書】早見和真(著)『アルプス席の母』|夢の舞台「甲子園球場」を目指す物語

早見和真(著)『アルプス席の母』を読み進めています。

日本高等学校野球連盟のホームページによると、2024年度の加盟校は3,798校で、部員数は127,031人となっています。
夏の甲子園大会の出場校は49校 で、ベンチ入りができるのは各チーム20名です。
甲子園球場の土を踏めるのは、127,031分の980ということになります。

私立高校が高校野球に注力する理由

私立高校が高校野球に力を入れる理由は、学校の知名度を上げるためです。
学校としては、知名度を上げて良い生徒に集まってきてほしいという思いがあります。
日本では、野球は歴史があって、とても人気のあるスポーツです。
地方大会を勝ち抜いて、甲子園大会に出場すれば、その効果は絶大です。
高校野球に力を入れることは、私立高校に取って、ブランド戦略のひとつといえます。

甲子園を目指す野球少年の進路選択

野球少年にとっては、どの高校に入れば、甲子園に行けるのだろうかと考えます。
甲子園大会に出場してプロ野球で活躍するというのは、野球少年の誰もが描く夢です。
努力の結果、甲子園の常連校に入れたとしても、レギュラーの座を掴む難易度が上がります。
夢を叶える最初の選択肢として、野球少年にとっては、どこの高校に入るかというのは大きな問題です。

強豪校の甲子園出場へのプレッシャー

強豪校と言われる学校は、知名度を上げるために、まずは甲子園大会に出場するという目標を持って取り組みます。
予選で敗退するということは、それまでの投資が水の泡となってしまいます。
そのプレッシャーから、現場を任されている指導者は、生徒に無理をさせてしまうという間違った方向に進んでしまうことも多くありました。

イメージ戦略が重要になっている

そういうことはあってはならないことという風潮は、最近は特に強くなっています。
ネットの発達で、昔になら見えなかった情報までが瞬時に拡散される時代です。
理不尽な指導や暴力、いじめなどが拡散された場合のダメージは、取り返しのつかない大きさになってしまいます。
勝つことだけでなく、生徒にも優しいというイメージ、野球を楽しんでいるというイメージが重要になってきているように感じます。

高校野球の目的

『アルプス席の母』を読んでいると、高校野球の裏側がリアルに見えてきて、息苦しくなってきます。
まだ、半分ほどしかページが進んでいませんが、読み終えた時には高校野球の目的というものが見えている気がします。

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