【読書】永井紗耶子(著)『横濱王』を読了し、三溪園へ直行。
永井紗耶子(著)『横濱王』を読了しました。読み終わった後、これはどうしても小説の舞台となった「三溪園」に行かなければならないと思い、出かけてきました。
10年近く横浜に住んでいますが、「三溪園」に行くのは、これが初めてでした。『横濱王』が、行くきっかけを作ってくれたのです。
「三溪園」の門を潜ると、視界に広がった景色は想像以上に広大で、小説の中で描かれている通り、素晴らしい庭園でした。
歳をとると、日本の庭を見ると気持ちが落ち着きます。若い頃はあまり何とも思わなかったのに、不思議です。
また、これも歳のせいだと思うのですが、最近とても涙脆くなってしまっています。『横濱王』の後半は、読みながら涙が止まりませんでした。
そして読み終えると同時に、「三溪園」へ行かなければという感情を抑えることができませんでした。
この「蓮華院」という茶室が、物語の中で重要な場所となります。
残念ながら、中を見ることはできませんでしたが、障子戸の向こうでは、原三溪がお茶を立てているような気がしてきます。
小説にリンクした景色を見ると、何故こんなにテンションが上がるのでしょうか。アニメや映画の「聖地巡礼」をしている人たちの気持ちが良くわかります。物語りの中に、身を置く事ができるのです。
小説の「聖地巡礼」は、頭の中で想像していた映像と、実際に目の前にした景色をリンクさせるという、かなりレベルの高い仕事を脳は熟しています。その負荷が、丁度心地よく感じられるのです。
読書は本を読んで終わりではなく、行動をすることによって思考の幅が広がり、人生を豊かにしてくれます。
これからも本を読んで、物語りに纏わる場所に行き、実際にこの目で見て、5感で感じていきたいと思っています。
「三溪園」は、紅葉の季節や白い蓮花が咲く時期が特に素晴らしいと聞いているので、その頃にまた訪れたい所です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?