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【読書】垣根涼介(著)『極楽 征夷大将軍』を更に読み進める。

鎌倉時代の始まりは、源頼朝が征夷大将軍になった1192年と私は習いました。今ではその辺りはあやふやで、いつからというのははっきりしていなくて、1180年頃から徐々に組織として整えられいったのです。歴史が苦手だった私でも「イイクニつくろう鎌倉幕府」は記憶に定着していました。そして鎌倉幕府は、1333年に新田義貞によって滅ぼされます。この3が三つ並ぶ年号も、覚えやすい数字です。ろくに勉強をしなかった私でも、このくらいのことは覚えています。

鎌倉幕府が滅亡して、直ぐに室町時代が始まるかというとそうではありません。時代が変わるというのは、そう簡単にはいきません。その辺りの物語を描いているのが、この小説です。

そしてその物語りの中心人物が、足利尊氏です。この足利尊氏の言動や行動と、周りの人たちのリスペクトと、逆にディスリスペクトの落差が笑えるのです。歴史小説を読んで笑うことはあまりないのですが、この『極楽 征夷大将軍』は笑えます。私はこの小説を電子書籍で読んでいるのですが、電車の中とかでスマホを見ながら、笑うのを我慢できなくなって、困ってしまいます。

この本、紙の単行本では552ページもある長い小説です。現在はまだ、43%しか読み進められていません。どういう仕組みで計算されているのかわかりませんが、「本を読み終えるまで8時間45分」と表示されています。日本史の中の一時代の移り変わりだけでこれだけのドラマがあるのに、学校で使う教科書1冊で日本史全部を学ぶのには無理があります。上部だけの学びになり、記憶に定着することはありません。

そしてこの本、税込で2,200円です。
本をあまり読まない人にとっては、本は高いという人もいます。確かに安いとは言えないかもしれませんが、2,200円で何日間も楽しめるのであれば、コスパは物凄くいいと感じます。今でいうタイパはかなり悪くなるというデメリットという考え方もありますが、それも読書の楽しみの一つです。
私的には、既に十分元をとった感がありますが、残り8時間45分、存分に楽しみたいと思っています。

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