井上靖著『しろばんば』|後編第五章まで読み終える。|
井上靖著『しろばんば』を読み進めています。現在、後編第四章まで読み終えたところです。
後編になり、物語の主人公である洪作は、尋常小学校5年生になります。
考えや言動、それに行動も、少しばかり大人になります。
特に女性を見る目は、甘酸っぱい気持ちにさせられます。
しかし、5年生の男子といえば、女子に比べると全くの子どもで、1学年上級の女子となると、完全にお姉さんです。
そんな洪作の思考や行動を、微笑ましく読み進めています。
テレビもインターネットもない大正時代の初期の物語りです。
しかも伊豆半島の真ん中あたりにある湯ヶ島という田舎で、子どもたちは自らの体験のみで成長していくのです。
洪作が大人になるということは、一緒に暮らしている祖母も、確実に歳をとります。
この先、悲しい別れがあるのでしょうか。
残りのページもあとわずかとなってきました。
じっくりと、味わいながら読み進めていきたいと思います。