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【読書】今村翔吾(著)『茜唄』〜歴史小説は登場人物が多い〜

普通の小説では、登場人物は多くても10人くらいではないかと思います。その中でもメインとなるのは5人くらいでしょうか。

歴史小説の場合は、少し違ってきます。
かなり登場人物が多くなります。しかも兄弟や子供は似たような名前ばかりなので、系図を見ながら読み進めていかないと、誰が誰だかよくわからなくなります。

因みに平清盛の兄弟は、家盛、経盛、教盛、頼盛、忠度といます。
その兄弟それぞれに子供がいます。
平清盛の子供には、重盛、基盛、宗盛、知盛、重衡、知度、清房、清貞、清邦、徳子と続きます。そしてその子供たち、清盛にとっては孫に当たる人たちがたくさんいます。
考えたら、こんなにたくさんの人たちがいたのに、短い間にみんな源氏によって滅ぼされたというのは、かなりえげつない話です。

ミステリー小説では、人が1人殺されるだけで一つの物語りになりますが、歴史小説の場合は何千人、何万人という人が殺されます。

地球上でお互いが武器を持って殺し合うという生き物は、人間だけです。怨みという感情を持つのも、人間だけです。下手をすれば2千年も前の出来事、殆ど神話のような話が原因で、殺し合ったりもしまいます。
人間は賢いのかアホなのかと考えると、最高にアホな生き物です。

アホは死なないと、治らないのです。


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