見出し画像

【読書】福澤徹三(著)『侠飯(おとこめし)7激ウマ張り込み編』・・・お腹が空きます。

「任侠」と聞けば、私は一番最初に高倉健さんを思い出します。
「任侠映画」が好きで、高倉健さんの映画はたくさん見てきました。

「任侠」の処世と、料理のレシピを同時に学ぶことができるのが、『侠飯(おとこめし)』シリーズです。


ヤクザと料理

長いこと小説を読んでいなかったのですが、久しぶりに読み終えました。
読んだ小説は、福澤徹三(著)『侠飯(おとこめし)7激産ウマ張り込み編』です。
福澤徹三さんの侠飯(おとこめし)シリーズの第7作目です。
今回も美味しそうな料理のレシピがたくさん登場します。
読んでいるだけでお腹が空いてきます。
そして本当に自分でも作ってみたくなる料理ばかりです。


任飯(おとこめし)シリーズ

福澤徹三先生の、侠飯(おとこめし)シリーズは、2014年12月に第1作目が出版され、今回読んだのは、2021年8月に出版された第7作目です。
これまでの作品も面白かったのですが、私としては今回の7作目が一番楽しく読ませていただきました。

ストーリーは、ヤクザと刑事が出てくるパターンです。
ヤクザと刑事の小説はよくありますが、そこに料理のレシピが出てくるところに、このシリーズの面白さがあります。
第1作目から続けて読んでいると、本当に面白いのです。
所々に、「生き方」みたいなことも教えてくれる「自己啓発小説」でもあります。


クライマックスへと続く

ヤクザと刑事の物語なので、ハラハラドキドキと緊張する場面もあって、読み応えは十分すぎるほどあります。
そして物語はクライマックスへと向かっていきます。

クライマックスのところを読みながら、本当に小説家の頭の中ってどうなってんのか?って改めて感じました。
警察小説となると、法律の知識も必要です。
さらに料理のことも詳しいのですから、小説家の先生には頭が上がりません。


福澤徹三先生について

福澤徹三先生の作品について、私はこの侠飯(おとこめし)シリーズしか読んだことがありません。
福澤徹三先生は、このシリーズの他に、推理小説やホラー小説など、多種多様な小説を書かれています。

Googleで福澤徹三さんを検索して「すべて」から「画像」に切り替えると、福澤先生のポートレートがたくさん表示されました。
お、親分・・・。


任侠とは

前にも一度調べたことがありますが、「任侠(にんきょう)」という言葉を国語辞典で調べてみると、

おとこぎを重んじ、それを処世の道とすること。
新明解国語辞典第【八】版

この中の「おとこぎ」という言葉が、ジェンダーレスの時代にどうかとは思いますが調べてみると、

弱い立場に置かれた者が苦しんでいることを知りながら、黙って見のがすことのできない気性。
新明解国語辞典第【八】版

と書かれており、「任侠」の心は何もヤクザの世界だけの言葉ではないのです。
警察官こそ「任侠」の気持ちが必要なのです。
警察署の署長の席の後ろに「任侠」と描いた掛け軸があってもいいのです。


侠飯8

ということで今回も、読み終えると気持ちがスッキリする小説でした。

『侠飯8 やみつき人情屋台編』
がすでに2022年8月に出版されています。
続けて読みたいと思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?