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持続可能な世界への責任⑥〜サステナビリティ・ソリューションへ〜企業のSDGs06(安全な水とトイレを世界中に)

どうもどうも、吉良です。

ゴールデンウィークに突入し、日本国内はもとより海外の観光地も大変な賑わいのようですね。コロナの影響で伸び悩むというより完全に停止していたインバウンド・アウトバウンドは完全復活!

特に強烈な円安の影響でインバウンド、日本に来る外国人観光客の数はすごいものです。マンガデザイナーズラボのある原宿・明治神宮前は今までもビジネスマンの数を修学旅行を含む日本の若者たちが凌駕していましたが、今やその数を外国人観光客が凌駕しています。

ビジネスマン〈 日本の若者たち〈 外国人観光客

となり、原宿は「仕事をする場」ではなくなってきていますが、視点を変えると「トレンドウォッチャーには最適な場」ともいえます。

コロナ禍前には僕らマンガデザイナーズラボもシンガポールやタイ、中国などの展示会やイベントに参加してアウトバウンドをしていました。

その時にいつも思っていたことが「日本の水」についてです。海外に行くと飲料水はもちろんのこと、歯磨きの水すら水道水を使えずミネラルウォーターを購入するのが常識で、その度に「日本の素晴らしさ」を感じていました。

この視点も変えてみたら、日本にやってきているインバウンド観光客のほとんど全てが「日本の水の素晴らしさ、安全性」に驚いていることが想像できますね。

「水は飲めるのが当たり前」のという日本の常識が世界の常識ではないということ、まさにここに「日本が先進国」と言われる所以があるのかもしれませんね。

今回の「持続可能な世界への責任〜サステナビリティ・ソリューションへ〜」で取り上げるのはSDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」です。

この目標は前述のように日本は水道水が飲める国であり、シャワー・トイレを作った国でもあるので、目標4(質の高い教育をみんなに)と同じレベルで達成しているのではと推察しますがいかがでしょう?

では、実際にSDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」のスコアを見てみましょう。意外にも、スコアは黄色「やや課題は残る」で、矢印は「やや改善中」になっています。何故でしょう?この理由の解明は必要ですね。

目標別達成度と進捗状況(変化・動向)は下記のように表されています。

<目標別達成度>
緑:SDGs達成
黄:課題は残る
オレンジ:重大な課題が残っている
赤:大きな課題が残っている

<進捗状況(変化・動向)>
↑:SDGs達成が軌道に乗っているか、維持している
↗:やや改善中
→:停滞している
↘:減少中
・・:データなし

SDGs6・安全な水とトイレを世界中に、について詳しくはまず前回のシリーズの記事からご覧ください。

これを読むとなぜスコアが黄色なのかよくわかりますね。その理由を抜粋すると、

『2020年度の日本のカロリーベースの食料自給率は37%と約2/3の量の食糧を輸入に頼っています。また、水の使用、というと生活で使用する洗濯、入浴、お手洗い等をイメージする方が多いかもしれませんが、これは用途のごく一部で、世界の年間水使用量の約7割は農業用水といわれています。

つまり、生活に必要な水さえも簡単に得られない国から、日本は水が豊かであるにもかかわらず大量の水を奪っているのです。

「2.飢餓をゼロに」でも取り上げたように日本では「食品ロス」が大きな問題となっています。世界の多くの水を奪って得ている食糧の多くを無駄にしているのが現状です。食糧を無駄にしないことは飢餓をなくすことだけでなく、水を大切にすることにもなります。

生活で使用する水の無駄遣いをなくすよう心がけることも、食糧を無駄にしないことも、世界の大切な水を守り、「6.安全な水とトイレを世界中に」の目標達成に貢献することにつながっていくのです。』

このように、日本は「水の無駄遣い」を指摘されています。そのキーワードが「バーチャルウォーター」ですね。

前回に引き続き、SDGs新シリーズの紹介動画を新しく制作しました。楽しくわかりやすくをコンセプトにマンガデザインモーションで創りました。

マンガデザインの解りやすさを感じていただけましたか?

今回の目標6「安全な水とトイレを世界中に」について、マンガデザイナーズラボ制作作品を3点ご覧ください。

最初の作品は、昨年日本経済新聞で実施した「予防インフラ」6回シリーズ企画の5回目です。

8月1日の夏休み中の掲載だったので、「親子で楽しむ水(上下水道)の不思議」というタイトルで子どもたちが日常生活で感じる水道水やトイレ、お風呂の水がどこに行くのかをマンガデザインを使って誰にでもわかりやすく伝えました。

SDGsを学んでいる子どもたちにとっても、企業にとってもSDGs目標6への取り組みをわかりやすく説明する機会になりました。

日本経済新聞2023年8月1日掲載

次の作品も日本経済新聞のマンガデザイン企画です。「社会を支える下水道・水ビジネスの未来」というタイトルで下水道に焦点をあてた価値創造企画です。

マンガデザインを使うことにより、難しい内容がわかりやすくなりマンガデザインのベネフィットを生かしたSDGs目標6に向き合う企画になっています。

日本経済新聞企画

3番目の企画はマンガデザイナーズラボがマンガで浄水器の使いやすさを説明した「ウォータースタンド」の企画です。

ペットボトルではなく水道水を浄水して飲むという新たな生活様式に対応した企画です。僕も使っています。

ウォータースタンド企画

マンガデザイナーズラボ作品はこれくらいにして学生たちが取り上げた企業2社のSDGs6「安全な水とトイレを世界中に」に対する取り組みを紹介してゆきます。

はじめに、サントリーホールディングス株式会社の「サントリー次世代環境教育『水育』」です。

このノンバーバルマンガデザインは素晴らしいです。日本企業が世界戦略と言いつつ、多言語で語るケースが多々あります。多言語化だけでは世界中すべてに伝えるのは無理ですね。

その戦略を可能にするのは、まさにこの無言語化、ノンバーバルコミュニケーション。水色をベースにした透明感のある企画がサントリーホールディングス株式会社のイメージアップにつながりつつSDGs目標6への取り組みを伝えています。

(大阪芸術大学 デザイン学科 坂本佳那恵さん)

【制作意図】
サントリーの水育プロジェクトを描きました。サントリーがおこなっている「水育」は水問題を解決するために、まず水について知ってもらうプロジェクトです。寄付や現地での活動も大事ですが、問題をより認知してもらう活動も重要だと感じ、今回取り上げました。地球の周りには水が関係しているものを描いています。

2つ目は、大塚ホールディングス株式会社の「2050年環境ビジョン『ネットゼロ』」です。

このマンガを読んで、学生が言う通り「大塚製薬はすごい」と僕も思いました。2050年環境ビジョン『ネットゼロ』、まったく知りませんでした。

まさに教学相長也ですね、学生に教わることがたくさんあります。その度に先生はいいなと感じています。

この『ネットゼロ』の中の、国や地域ごとに適した水資源保全を行う「ウォーターニュートラル」はまさに、SDGs目標6にまっすぐ取り組んでいますね。素晴らしいです。

(大阪芸術大学 デザイン学科 倉冨玲衣さん)

【制作意図】
大塚製薬の2050年環境ビジョン「ネットゼロ」を描きました。大塚製薬は自らの事業活動で発生する環境負荷をゼロにすることで、地球と人々の健康に貢献する「ネットゼロ」という取り組みをおこなっています。一度に6項目(6,7,12,13,14,15)のSDGsに取り組んでいて本当にすごいと思ったので、今回マンガにしました。

最後にSDGsと大阪・関西万博を絡めた作品をご覧ください。

(大阪芸術大学 デザイン学科 冨士七瀬さん)

『持続可能な世界への責任〜サステナビリティ・ソリューションへ〜企業のSDGs6(安全な水とトイレを世界中に)』いかがでしたでしょうか?秀作がたくさんありましたね。

次回も楽しみにしてください。
楽しいマンガデザインで企業のSDGsを学びましょう!

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吉良俊彦(マンガデザイナーズラボ代表)
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