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持続可能な世界への責任⑫〜サステナビリティ・ソリューションへ〜企業のSDGs12(つくる責任つかう責任)

どうもどうも、吉良です。

「味覚の秋」はまさに「食欲の秋」ですね。海の幸、山の幸がとても美味しく、日本の良さを一番感じる季節です。

こんな季節だからこそ日本人全員が考えなければいけないのがSDGsの目標12、「つくる責任つかう責任」です。SDGsは基本的に企業目標を想定しているケースが多いなか、目標12は食品を供給する企業はもちろん、食品を消費する生活者側の責任も重大です。

その生活者の行為で一番考えねばならないのがまだ食べられる食品を捨ててしまう「食品ロス」。これはお弁当などにも当てはまり、まさに日本では食べ残しや賞味期限切れ、消費期限切れなど、まだ食べられるのに捨てられる大量の「食品ロス」が大問題になっています。

生活する場面から食品ロスが起こる理由は、主に3つに分けられます。
 ①食べずに廃棄(買いすぎや不良な保存状態のため)
 ②食べ残しによって廃棄(作りすぎや好き嫌いのため)
 ③食べられる部分まで廃棄(調理や見映えのため)
これはまさに我々生活者の責任になりますね。

実際に日本の食品ロスは約472万トン(うち家庭系約236万トン、事業系約236万トン・令和4年度環境省推計)。

日本の国民全員が毎日茶碗約1杯分に近い量の食べ物を捨ている計算になるそうです。

これは、世界が飢えに苦しむ国や地域に援助している食べ物の約1.1倍の量。世界に飢えで命の危険にさらされる人たちがたくさんいる一方で、その人たちが必要とする総量以上の食べ物が日本では廃棄されているのです。
これは真剣に考えなければいけない、緊急の課題です。

その対処法として、「3つのR」があると言われています。それはリデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)を指します。

Reduce:ムダなごみを減らす
Reuse:一度使ったものを繰り返し使う
Recycle:使い終わった資源を再度回収して利用する

リデュース→リユース→リサイクルの順に心がけることで、ムダなごみを減へらし、資源を生かすことにつながります。

この考えが日常生活で意識されることにより食品ロスは大幅に減らすことができるわけで、これはまさに日本人が習慣化する必要のあることですね。

では、実際にSDGs目標12「つくる責任つかう責任」のスコアを見てみましょう。

前述の文章を読んでいただければわかるように目標達成度は赤、大きな課題が残っていますね。しかし、改善には向かっている状態です。

目標別達成度と進捗状況(変化・動向)は下記のように表されています。

<目標別達成度>
緑:SDGs達成
黄:課題は残る
オレンジ:重大な課題が残っている
赤:大きな課題が残っている

<進捗状況(変化・動向)>
↑:SDGs達成が軌道に乗っているか、維持している
↗:やや改善中
→:停滞している
↘:減少中
・・:データなし

SDGs12・つくる責任つかう責任を、について詳しくは前回のシリーズの記事もご覧ください。

前回に引き続き、SDGs新シリーズの紹介動画を新しく制作しました。楽しくわかりやすくをコンセプトにマンガデザインモーションで創りました。

マンガデザインの解りやすさを感じていただけましたか?

今回の目標12「つくる責任つかう責任」について、マンガデザイナーズラボ制作の作品をご紹介します。

マンガデザイナーズラボとしては食品ロス問題に真っ直ぐに向き合っていくために、食品を一切撮影せずに、マンガデザインで描き起こすことをデフォルトスタンダードにしています。以下全ての作品はそのポリシーで描いています。

最初の作品では株式会社エム・トゥ・エム(MtoM)のカレーをマンガデザインしました。

次の作品では西日本鉄道株式会社の天神サイトに掲載するレストランや福岡の食をマンガデザインしています。

次の作品では「札幌ラーメンは札幌市民が思ったほど食べてない」という札幌市の命題に対し一切撮影をせず、ラーメン1杯の食品ロスもせずマンガデザインで表現しました。

茨城新聞の「茨城グルメ道」企画はグルメすべてをマンガデザインで仕上げました。

では、学生たちが取り上げた企業4社のSDGs12「つくる責任つかう責任」に対する取り組みを紹介してゆきます。

はじめに、株式会社セブン&アイ・ホールディングスの「GREEN CHALLENGE 2050」です。

(大阪芸術大学 デザイン学科 坂本佳那恵さん)

【製作意図】
身近なセブンイレブンがSDGs12に取り組んでいると知り、取り上げました。セブンイレブンは食品の量を減らしているとSNS上ではよく話題にされていますが、実はSDGsに取り組んでいて経済産業省の「サプライチェーンイノベーション大賞2020」において優秀賞と特別賞を受賞していることを少しでも知ってもらおうと制作しました。

【吉良視点】
3つのR(リデュース・リユース・リサイクル)のうちのリデュースとリサイクル、それにSDGsの目標14にも繋がるプラスチックゴミ問題に取り組むセブンイレブンの企業姿勢をわかりやすくマンガデザインした素晴らしい作品です。僕の3つのRの説明よりマンガ手法を使ったこの作品の方が優れていますね。

2つ目は、株式会社メルカリの「必要なモノが、必要な人に、必要な量だけ届くような循環型社会を目指す活動」です。

(大阪芸術大学 キャラクター造形学科 高田悠太さん)

【製作意図】
普段身近にあり広告などで目にすることが多いメルカリ。断捨離や小遣い稼ぎとしてやっている何気ないことがSDGs12の活動につながっていると知ったため描こうと思いました。パッと見てメルカリとわかるようにメルカリのアイコンを商品の発送をおこなう倉庫に見立てて描いてみました。

【吉良視点】
「いらないものを必要としている人へ」のコピーを「いらない人」と「必要としている人」に2つに分けたわかりやすいデザインが効果的なマンガデザイン作品です。色もとても綺麗で注目率を高めています。デザインの中に企業名メルカリは必ず入れたいですね。

3つ目は、イオングループの「食品廃棄物削減の取り組み」です。

(大阪芸術大学 キャラクター造形学科 枡田紡さん)

【製作意図】
イオングループが廃食油を回収し再生事業者へ委託する活動をしていることを初めて知りました。バイオディーゼル燃料は製造する過程でCO₂の排出を抑制できるという利点があり、とても環境にやさしいですが、軽油の代わりに使用した際、廃食油の状態によってはまれに車にトラブルが生じてしまうリスクがあることも知ることができました。

【吉良視点】
3つのRの中の「リサイクル」に焦点を当てたイオングループの活動を見事なマンガデザインで表現しています。生活者からイオングループに渡された廃食油がバイオディーゼル燃料に生まれ変わり、その燃料がバスやトラックに使われる「リサイクル」の図、マンガのベネフィットを活かしきった、とてもためになる作品です。イオングループすごいですね。

最後にSDGsと大阪・関西万博を絡めたシリーズ作品をご覧ください。

【吉良視点】
皆様このクイズやりましたか?とてもわかりやすいマンガクイズ、マンガデザイナーズラボでも個人情報保護法など理解促進が必要な場面で使用する手法で、4コママンガとの相性が良いです。年間10億トンが腐るバナナの茎がリサイクルされ布に生まれ変わってゆく。まったく知らなかったです。皆様は知ってましたか?子供だけでなく大人にもわかりやすいマンガデザインですね。

『持続可能な世界への責任〜サステナビリティ・ソリューションへ〜企業のSDGs12(つくる責任つかう責任)』いかがでしたでしょうか?

次回も楽しみにしていてください。
楽しいマンガデザインで企業のSDGsを学びましょう!

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吉良俊彦(マンガデザイナーズラボ代表)
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