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読書感想 弟子にも敬意を
今日は山の日。今日も御多分にもれず、熱中症警戒アラートが発令されている。
命の危険を脅かすくらいの暑さになっているので、環境に留意しながら、夏休みの良い時間を過ごしたいものだ。
さて、今日も読書感想をしていく。「師匠はつらいよ 藤井聡太のいる日常 杉本昌隆著」である。第26回〜35回を読んで思ったことを言語化する。
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結論からまとめる。
「人はいつでも学べる。師弟関係で、弟子からも学べるのだ。」
杉本さんは、言わずも知れた藤井聡太竜王・名人の師匠である。
杉本さんの手帳には、自分の予定よりも弟子である藤井聡太さんの予定がびっしり。
棋士杉本さんとしての忙しさよりも弟子の活躍のよる師匠の忙しさが勝っているのだ。
正に、マネージャー業。と自虐を挟む。
最高の誕生日ということで、11月13日は杉本さんの誕生日。
その日に、弟子の藤井聡太さんの対局があった。
師匠の誕生日に藤井さんが竜王獲得と四冠を達成する。
(師匠の誕生日なので気合いが入りました)
という言葉を師匠として期待する。
しかし、藤井聡太さんは答える。
「師匠の誕生日は全く知りませんでした。」
一落千丈の師匠とは私のこと、いや知らなくても不思議ではないが、“全く”まで付け加えなくても良いではないかな、、、、。
しかし続けて彼は言う。
「師匠にはお世話になりっぱなしなのでプレゼントにできたのではないかと思います。」
エッセーへのネタ提供と師匠へのリスペクト。私も下がったり上がったり忙しいですが、とにかく素晴らしい自慢の弟子である。
師匠目線で言うと、弟子である藤井聡太竜王・名人が師匠への敬意を有難いと感じる。
でも実は、弟子目線でいくと、師匠である杉本昌隆さんが弟子のことに敬意をもって接しているように映る。
「お世話になりっぱなし」というところから推察しても、師弟関係は居心地良く築けていると考えられる。
昔ながらの師匠の鞄持ちやタバコの火付けなど、師匠が弟子を従わせるといった関係からも、ときどき見せる優しさ・ご指導が弟子にとっては嬉しく、「一生ついていきます!」というような気持ちになるのだろう。
でも、師匠杉本と弟子藤井の関係は間違いなく上記のような関係性ではない。お互いに敬意をもって接する。師匠と弟子はあまり関係ない。お互いに敬意をもって接することで、お互いにとって嬉しい関わりが生まれやすい。
これは師匠杉本と弟子藤井が人間として出来上がっているから成り立つ話である。
どのような人間と接するのかという前提が、関わり方に大きく影響は与えるのだろう。
とはいえ、「この方はどんな人なのか?」というように人のことを評価するのはやはり好きではない。
自分はこういう関わりをしていきたいという軸はもっていたい。
基本的には人とは「敬意」をもち接する。だから大事に接していきたい。邪険に接しない。
もっと教えてもらうという受け身な態度で、関わってくる、教え導く指導を求める人とは私はうまく関われる気がしない。ここは諦めよう。距離を置く。
ひとまず、自分理解にアウトプットできた本記事は大変有難い。
(もっと読んでくださっている人のことを想像しなさい)
(はい、すみません。次はそうします。)