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読書感想 GIFTEDと本人の自覚
A 自分の能力を自覚しなさい
これは、良い意味でも悪い意味でも使われるし、私も聞いたことがある。
(恥ずかしいが、私の場合は悪い意味で言い渡させた泣)
B 自分の評価は、自分でつけるものではなく他人がつけるもの
これもよく言われるやつ。
では、AとBを繋げて考えるとこうだ。
C 自分は自分のことが見えづらいのだから、他人から言われた自分の評価(能力)を受け入れて、自覚しなさい。
上記の言葉にはいつも違和感を感じるのだ。(分解して単独で考えても)
小野伸二はAもBもCも関係ないように本書を読んで感じた。
読んだ本は、「GIFTED 小野伸二著」である。
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サッカー素人の私でも知っている、小野伸二さんの書籍。
なぜなら、スーパープレーヤーだから。特にトリッキーな動きやパスが魅力的で、映像を見て、
「どうしてそんな動き、パスができるの!?」
と思うこともたくさんあった。
周りの人たちは「天才」と呼んでいただろう。
だから本書のタイトルは「GIFTED」なんだろう。
(ちなみにギフテッドは、一般的にはIQ130以上で知能だけでなく創造性や芸術性、リーダーシップなど多様な才能をもつ子どもを指します)
まさしく「小野伸二のサッカーは芸術的」だと感じる。
でも小野伸二はそんなことはたわいも無いことのように感じているのだと本書を読んで感じた。
ただサッカーが好きで、自分の思い通りに動いてパフォーマンスできるサッカーがしたい
とてもシンプルな動機で動かれている方のように感じた。
いつだって偉人はシンプルな思考パターンだ。
研ぎ澄ますということはシンプルに収斂される。
たとえば、小野伸二が
自分の能力を気にするような人だったら?
自分への評価を気にするような人だったら?
人から言われたことのみを受け入れる人だったら?
なんかちょっとイメージ違いますよね。
では、汎用的に考えてみたい。
具体的には、超一般人である私はこの考え方をどう生かせるのか。
結論はこうだ。
影響の輪に集中する。
これのみである。
あなたは天才だから
ということは?
あなたはバカだから
ということは?
もっとこうした方がいいよ
と言われたということは?
こんなことを考えすぎてはいけないということ。
他人の話は話半分で聞く。
自分が大事だなと思う事柄を心の宝箱に入れて、行動指針とする。
いつだって自分をコントロールできるのは自分なのだから。
自分の心のドアをノックできる準備をしておくこと。
最後に、小野伸二さんのサッカー人生は「怪我」との闘いだったことがよく分かった。
引退の決定打は、「怪我によって、思うように体を動かせない」である。
それを悲観していない部分も大いに参考にしたい。
大きな転機となった怪我が「シドニーオリンピックアジア1次予選のフィリピン戦での靭帯断裂」である。
ファンからも
「あの怪我がなければビックチームでの活躍もあり得た」
と言われている。
もちろん、その声も小野伸二のところへ届いているし、
小野自身がもっともそう思っているに違いない。
でも、自責でとらえるのだ。
私のトラップミスからあの怪我を導いてしまったと。
そして、
「そういう運命だった」
「それだけの男だったんだ」
と思うようにしているそうだ。
なんか自分とも重なる部分があってやけに刺さった。