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アーユルヴェーダのお口ケア

インドの伝統医学アーユルヴェーダでは、
五感をケアして、その働きを鈍らせないことが
大事とされています。

口腔内のケアは味覚はもちろん、
意外と分かりづらい歯や歯茎の老化防止や
健康維持にも役立ちます!

そんなアーユルヴェーダの口腔内ケアの
代表的で簡単にできる二つを紹介します。


①舌掃除

舌掃除の意味

私が推してるインドの伝統医学アーユルヴェーダでは、
舌の掃除が毎日やるべき日課として推奨されています。

朝起きたときに舌の上に白い苔のようなもの(舌苔~ぜったい~)がついている方も多いと思いますが、
この舌苔は、体の中の毒素(未消化物)の状態を表していると言います。

つまり、この舌苔が多い人は・・・

・体に毒素がたまっている
・消化力が弱っていて消化や代謝が十分でない

とアーユルヴェーダでは考えるのです。


舌苔の量は健康のバロメーター

というわけで、舌苔が多い人は
あまり良い状態ではないと言うことになるので
自分の昨日食べたものや量、食べ方を振り返り、
消化に負担がかかってることを自覚した方がいいわけです。

この舌苔=毒素(未消化物)が多いと、次のような症状が強くなっていきます。

  • お腹がすかない

  • 便秘や下痢、ベトベトした便が出る

  • 朝起きた時にだるいいつも疲れている・・・等々


舌苔自体が細菌の塊

舌苔は、食べかすや最近の塊で、口臭の原因の6割を占めてるそう。
つまり口腔ケアとして、舌苔を取ることは大事なことなんですね。


インドのタンスクレーパー

日本でも様々な舌苔をとる歯ブラシなどが売られていますが、
おススメしたいのが、インドのタンスクレーパー。

銅製のタンスクレーパー

銅やステンレスで出来たスクレーパーで、
舌に軽くのせて、その自重で優しく舌苔をこそげとります。

朝起きて、このタンスクレーパーをやりはじめると、
歯を磨かないことは我慢できても
タンスクレーパーをやらないのは我慢できないぐらいクセになります!笑


【タンスクレーパーの使い方】

まず朝起きたら一番にやります。

①タンスクレーパーの持ち手を1つずつ左右の指で軽く持ち、
 舌をしっかり出します。

②舌の奥にスクレーパーの真ん中がくるようにのせます。

強く押し付けずに、タンスクレーパーの重みをのせるぐらいの力で、
 手前にまっすぐ引いて舌をこすりましょう。

④真ん中を最初にこすったら舌苔がどれぐらいあったか確認し、
 未消化物が多いのか少ないのか自覚します。

⑤スクレーパーを水で洗って、あとは左右1回ずつ程度こすります。

真ん中、右、左、の三回ぐらいこすればOK

全部で3回から、多くても5回ぐらいまでで十分です。
終わった後は、水洗いして乾かしておきましょう!

ステンレス製が安くてお手軽ですが、
銅製のものを使うと、その当たりの柔らかさにびっくりします。
余裕があれば、ぜひ銅製をおすすめ!

※銅はアーユルヴェーダ的にもおススメの金属です

気になる方は、このあと歯磨きしてOK。
そして、オイルうがいへと進みましょう。

②オイルうがい

オイルでのうがいの意味

アーユルヴェーダではオイルを体に塗布することは
表面的な潤いだけでなく、骨の細胞までいきわたり
体を丈夫にし老化を遅らせるもの。

オイルうがいは、オイルで汚れを落とすと言うより
より吸収しやすい口腔内の粘膜から
オイルを吸収させることで
歯茎や舌、しいては顔の筋肉にも
良い効果が得られるとされています。

老化は「乾燥」と言う質が増える現象を伴うため
オイルで乾燥を防いで、五感の機能不全を
おさえるわけです。

ドライマウスや味覚障害などのほか
歯、歯茎、舌、のどの疾患や滋養によく、
口臭、顔面麻痺、鼻炎にも有効です。

また内側からオイルマッサージをするようなものなので
顔の皮膚の肌艶が良くなり、
ほうれい線やしわ、乾燥の改善にもなります。

ただし口内に出血がある場合はやらないでください。

使用するオイルについて

透明な太白ごま油か、ココナッツオイルを使用してください。

ただし、ココナッツオイルは冷性という冷やす質が強力なので
冬場の寒い時期や顎関節症の痛みなどがある場合は
避けるのがベストだと思います。

基本的には、オイルマッサージにも使用する
太白ごま油がベストです!

焙煎されてないものは臭いもありません

これに、スパイスのクローブを入れたりすると
口腔内の衛生にも効果が高まります。
クローブは、口の中の虫歯や歯茎の痛みがあるときに
そのまま噛んでもいいですし、
インドの歯磨き粉にはほぼ入っているという、
お口ケアになる代表スパイスです。

ちなみに、クローブは日本でも「丁子(ちょうじ)」と言われ
生薬として使われてきたもの。
ぜひお試しください。

噛むとピリピリして痛覚が鈍る、軽い麻酔のような感じです

2種類のオイルうがいがある

オイルうがいには
・ガンドゥーシャ
・カバナグラハ
の二つのやり方があります。

まずは、よりやりやすく少量のオイルで出来る
カバナグラハのやり方をやってみてください。

オイルうがい法 その1

「カバナグラハ」は少量のオイルを口に含み
マウスウオッシュのようにくちゅくちゅするやり方です。

オイルの捨て方も含めてご説明します。

①紙コップを用意して、オイルを大さじ1ほど入れる
②そのオイルを口に含む
③クチュクチュして口の中全体にオイルがいきわたるよう
 口を動かしながら最低3分
④最初は頬の筋肉がつらくなったりすると思いますが
 それだけ顔の筋肉が固まって使ってないと言うことなので
 しっかり動かします

顔の筋肉かたまってませんか?

⑤そのうち唾液が出てくることで、口の中がいっぱいになってきます
⑥唾液とオイルがしっかり乳化するように
 しっかりクチュクチュしましょう
⑦乳化すると、オイル成分がサラサラになるので
 そこまでがんばります
(乳化しないうちに終わらせるとスッキリしません)
⑧サラサラになったら、最初の紙コップにティッシュや
 キッチンペーパーなどを詰めて、そこに吐き出す

オイルをそのまま下水に流すのはやめましょう

⑨ぬるま湯で口をゆすぐ
⑩オイルは紙に吸わせた後、燃えるゴミで廃棄する

オイルうがい法 その2

もうひとつのオイルうがい法「ガンドゥーシャ」は
さらにたくさんのオイルを使う方法です。
簡単に紹介します。

①オイルを50cc程度、紙コップに用意する
①口の中にオイルを含み、頬を膨らませて
 口腔内の8~9割ぐらいまで満たすようにする
③頬をふくらませたまま最低3分以上、慣れたら5分以上おく
④途中で唾液が出てきて、口の中がいっぱいになってくる
⑤口からあふれてくることもあるので要注意
⑥我慢できなくなったら
 紙コップにキッチンペーパーやティッシュなどを入れて吐き出す
⑦ぬるま湯で口をゆすぐ

こちらはクチュクチュと動かさず、
ずっと頬を膨らませているので、よりきついかも知れません。
オイルも大量に使うので、基本はカバナグラハで良いと思います。

③朝は養生する時間

アーユルヴェーダでは、朝が心身のケアをする時間とされています。

起きたらまず口腔内のケアと排泄!
そのあと、水を400cc~飲みます。
寝ている間になくなった水分補給です。

白湯を飲みましょう、という話もありますが
白湯を飲むのは、水分補給のあとで。

さらに、オイルマッサージか乾布マッサージ、
入浴、瞑想、散歩など軽い運動をして
ようやく「朝食」と言われています。

気負わずに続けること

私個人もオイルマッサージや入浴は夜ですし、
白湯も消化力が落ちたと感じるとき以外
あまり飲んでなかったりします。
なので、全部やろう!と気負わなくてよいのです。

が!
舌掃除とオイルうがい、この二つは簡単ですので
週間になれば続けられます。

特に舌掃除は、歯ブラシと並べておけばいいだけ。
私個人は、朝、歯を磨かなくても舌掃除はしないと
気持ち悪く、旅行先にも持って行っています。

逆に、オイルうがいは毎日でなくてもOK。
週に2~3回はやろうと心がけてますが!

また、加齢で歯茎が下がってくると
歯周病になりやすかったり
知覚過敏になったりしますよね。

オイルうがいで養生すると、これが抑えられます。
個人的な感覚ですが、口腔内の健康維持には
確実に役立ってると思います。

ぜひ続けてみてくださいね!


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スミヨシマチコ
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