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女性監督特集!『すばらしき世界』『朝が来る』『37seconds』『燃ゆる女の肖像』

職場内で、エイミーと「キュン愛映画部」を勝手に運営している編集部・お蝶さんです!

エイミー同様、私も「映画館」という空間をこよなく愛していますが、Netflixなどの動画配信も目いっぱい観ております。日々の映画観賞ダイアリーから、ぐっときた作品を紹介してみます。

最近、女性監督の作品が好評価を得ていますね。新進気鋭の女性監督は、映画界ではもう珍しくありません。見応えのある良質な作品を次々と送り出しています。

この半年間で観た女性監督の作品で、「おおっ!」とうなってしまったのが、西川美和監督の「すばらしき世界」(126分)。ラストシーンを見届けた後、「この社会ってすばらしき世界と言えますか?」という西川さんの問いかけが聞こえてきそうでした。一度でもつまずいた人が世の中でこんなにも生きにくくなるのかと、物語の説得力で伝えています。主演の役所広司さんが、刑務所から出所したばかりの愚直な男そのものに見えてしまう演出は見事。もちろん、役所さん自身の演技力もあるけど、何か「超えている」感じがするのは西川監督の脚本力と演出力のなせる業なのか…。


河瀬直美監督の最新作「朝が来る」(139分)も、胸をわしづかみにされます。特別養子縁組がテーマの作品。望まない出産を経験した少女と、少女の子を育てる養父母の表情を、エモいバックミュージックなど一切使わず、ストレートに映し出します。少女を演じる蒔田彩珠さんの演技も見どころ。リアリティーを求める河瀬監督の演出によく応えたなと、感心してしまいます。


HIKARI監督「37seconds」(115分)もオススメです。簡単に言えば、車いすの若い女性が自立していく話。でも、それだけではないんです。作品の「まなざし」がとても優しい。カメラワークがヒロインの目線と同じ高さだからかもしれません。私たちが普段、障害のある人を型通りにしか見ていなかったことに気づかされます。ヒロインの佳山明さんは実際に障害があり、演技初体験であることをプラスにしてしまう素直さ、可愛らしさが作品の魅力になっています。介護福祉士役・大東駿介さんの抑えた演技も光ります。


外国映画では、セリーヌ・シアマ監督のフランス映画「燃ゆる女の肖像」(132分)。貴族の娘と、彼女の肖像画を描く女性画家との成就しない恋愛を描いています。女性たちの心の動きを丁寧に追っていて、カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞したのもうなずけます。余韻の残る映像美も堪能できます。

(編集部・お蝶さん)




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