ウィーンのカフェ巡り〜美味しいケーキを求めて
伝統的なカフェ・ケーキ文化の根付くウィーン。その文化をその身で感じるため、4つの異なるカフェを訪れました。一観光客の視点からの感想をつらつらと書いていきます。
今回訪れたのはDemel、Café Schwarzenberg、Café Central、Café Landtmannです。全てのカフェが中心部またはその周辺に位置し、オーストリア美術史美術館やベルヴェデーレ宮殿など観光スポットへ行く前のひと休憩に最適です。
1. Demel
1786年からの長い歴史を持つ老舗。入ってすぐの、木を基調とした荘厳なエリアに心躍らされます。
平日の11頃に到着しましたが特に列などもなくすぐ入ることができました。しかし、既に1階は満席でだったため2階の窓際席へと案内されました。1階と比べてすっきりとしたデザインで、テーブルもぎっしり並んでいます。ところどころには可愛らしい人形や観葉植物がが置かれ、落ち着きます。(パッとみた感じでは1階のほうが内装が凝っていておしゃれだったので、歴史を感じたい方は早めに行くのをおすすめします。)
昼食にオーストリアのビーフシチュー(16ユーロ)であるグーラッシュをいただきました。日本でよく食べるシチューと非常に味が似ていて、ほろほろした牛肉が美味しいです。味と量の割には高いかな…という気もしましたが、カフェの雰囲気を楽しむための追加料金として考えることにします。
そしておまちかねのウィーン名物ザッハトルテ (Sachertorte)(7.5ユーロ)!チョコケーキ自体が程よい甘さで美味しいだけでなく、スポンジに挟まれた(これもまた甘すぎない)あんずジャムのかすかな酸味が全体の味を引き締めてくれています。非常に美味しく、ウィーンのケーキへの期待がさらに高まっていきます。
2. Café Schwarzenberg
1861年から続くカフェで、Demelに比べて小さくこじんまりとした印象です。細長いカフェに可愛らしい曲線系の背もたれの椅子がずらっと並び、おしゃれな空間になっています。8時半頃に到着しましたが比較的空いていました。なかには屋外の席でコーヒーを楽しむ人もいます。暖かい季節にウィーン来たら、そのような席に座ってみるのもいいかもしれません。
ショーケースにはたくさんの可愛らしい見た目のケーキが並んでいたので、どれにしようかかなり悩みましたがこちらのWiener Walnusstorte(5.9ユーロ)。名前の通り生地にクルミが練り込まれていて、ほのかな苦みがクセになるとても美味しいケーキでした。そして私の大好きなバタークリームが使われていたので幸せな気持ちに…スタッフの接客も良く満足でした。
3. Café Central
1876年から続くカフェです。建築面でも興味深く、内部の豪華なアーケードに目を引かれます。13時に到着しましたが予想通り列ができていました。待ち時間は30分ほど。
ちょうどランチタイムだったのでWiener Krautfleckerla(11ユーロ)を注文しました。正方形の平たいパスタに炒めたキャベツを合わせたもので、添えたチーズカードと共に食べます。あまじょっぱいキャベツとパスタが意外にも合っていて美味しかったです。
Café Centralは今回訪れたなかでもケーキの見た目が可愛いケーキが一番多かったので、どれにしようかとかなり迷いました。最終的にはこのVegane Birne(5.9ユーロ)というケーキを選択。蕎麦粉を用いたヌガーにゼリー上の梨を乗せるという、今まで聞いたことも見たこともないケーキでした。が!ヌガーのまったりとした甘みと梨のさっぱりと甘みが最強の組み合わせでたまらなく美味しく、ゼリーのほろほろとした食感もたまりません。あまりの美味しさに、またこのカフェに来て他のケーキも試さなくては…という使命感が芽生えました。
4. Café Landtmann
1873年創業のカフェです。木を基調とした空間でエレガントな雰囲気を漂わせています。個人的には可愛い模様のついた細長のソファのような椅子がお気に入りです。席はこのエリアの他にもあり、半屋外席もあります。16時半頃到着した時にはそれなりに混雑していましたが、運よくすぐ席に着くことができました。私がカフェを出た17時半頃には列ができていました。
ここではSalon Einspänner(6ユーロ)というホイップクリームのたっぷり入ったダブルエスプレッソとともに、Mozart Torte(約7ユーロ)を注文。とてもふわふわとしたケーキで、スポンジの間に挟まったチョコムースとピスタチオクリームのハーモニーがたまりません。
皆さんもウィーンを訪れた際には、ぜひカフェで素敵なひと時を過ごしてみてください。歴史と伝統を感じられる空間で食べるケーキは一味違うはずです。