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【MBA/体験記】第14話「陽気な鳩が地球を回す」~予習編

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

前回までの『能ある鳩はMBA』では、ビジネススクールの体験記を連載しているはずが、いつの間にかただの妻ののろけを書いていました。



さて、今回からは、ビジネススクールの授業を通して、

「予習」「授業当日」「復習」

をどのように過ごし、いかにしてビジネススクールに適応したのかを3つの記事で紹介してまいります。


今回は、まず予習編です。

1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


印刷か、データか

鳩の通っているビジネススクールでは、ケース・メソッドと呼ばれる方式でとある企業や人物を主人公としたケースを辿りながら、先生の用意した設問に予習で取り組んでいくことは以前の記事でも書きました


予習にあたっての「ケースを読む」という作業。

この場面で既に予習方法が分かれます。


学校から配付されるデータを印刷し、思ったことを余白に書き込みまくるのか。

印刷せず、PDFデータ上でふむふむと読んでいくのか。


「印刷はやたらとお金がかかる」というケチ臭い理由で、鳩はいつもデータ上でケースを読んでいました。


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まあ、印刷して書き込みまくればそれでいいというわけでもありません。

蛍光ペンを引きすぎて、ページ中、光っていないところの方が少ないという人もよく見かけます。

この手のタイプは、蛍光ペンを引くのが好きなのではなく、蛍光ペンを引いている自分が好きなのでしょう。


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「おまえは集中線を多用する自分が好きなだけだろ」というご指摘は受け付けません。


取っ散らかっているケース

ケースを印刷してあれこれ書き込むのを鳩がおススメしないのは、何も印刷代をケチりたいからだけではありません

ケースというのは往々にして、「わざとやっているのか」というぐらいわかりにくく書かれています

経営課題に悩んでいたと思いきや、その2行後には自社の壮大な歴史を書き始めているのはしょっちゅうです。


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どうでもいいですが、ケースの冒頭はたいていの場合、決まりでもあるかのように主人公が深夜の自社の会議室で未来について思い悩んでいるところから始まります。


さてこのように、「はじめてのおつかい」の子どもたちの買いものルートのように迷走しているケースを読み解くにあたり、

文章中へあれこれ書き込んだりしても、

取っ散らかっている文章がさらにごちゃごちゃするだけだと鳩は考えます。


ビジネススクールには、やたらと

あー、今日も書きこんじまった~

予習大変だったからなあ~ 今日も書きこんじまった~

と予習大変だったアピールをかましてくる輩がいますが……

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鉛筆をぼりぼりぼりごっくんと飲みこんで、周りのエリートに負けないワルぶりを見せつけましょう。


読み込むのが先か、解くのが先か

さて、そんな我々の羅針盤となるのがケースとセットになっている設問です。


たとえば一連の課題が、

①市場が変化することで、KSF(Key Success Factor)はどう変化したのか

②〇〇年時点で、この会社はどんな問題を抱えていたか

③主人公の戦略は何で、どのようなマーケティングを展開したか

という流れの場合、


「時代の変化で、どうやれば成功できるかが変わったんだなあ

⇒でも、自社は適応できなかったんだなあ

⇒自社を変革するために主人公が何か戦略を打ったんだろうなあ


という推測がつきます。


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そして、「この課題の一連の流れから先生は何を学ばせたいのか」を考えます。


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そうすれば、

「このケースでは3C分析をした上でどうやって競争戦略を策定すればよいのかを学ばせたいんだな」

といった具合に、予習を課した先生の思惑が見えてきます。


その上で、設問の流れに沿ってケース内の情報を、手元のノートやwordファイルに再構築する方が、ずっとケースへの理解が深まります。


そのケースのキーワードは何か

さて、

このようにちょっとは予習がしやすくなる鳩なりの小細工をご紹介してきましたが、

一方で先生の意図を完全に予測することなどは不可能です。

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そりゃあ、どんなことを学ばせたいかがあまりにも事前に明らかになるのは先生たちも望まないでしょうから、仕方のないことです。


それでも、予習の段階でまだまだ小細工を用意しておきたいというアナタには、「ケース内のキーワード」を拾っておくことをお勧めします。


そのキーワードはケース全体でどんな意味を持つのか

ケースライターはどんな気持ちでこのキーワードを埋め込んだのか


これを意識しメモにしておくと、ケース全体がより読み込めやすくなります。


6時間殺法

さて、ここまで予習段階に気を付けておくべきポイントをご紹介してきました。

そうはいっても、慣れないうちはどうしても時間がかかるもの。


「こいつはやばい!」と思う先生の授業が近い場合は、事前に有給をとっておくというベタな方法に加え、

鳩の会社にはフレックス制度がありましたので、予習が間に合わないときは、

朝6時出社 ⇒ 休憩無しで6時間勤務 ⇒ 昼12時帰社

と、「6時間以内なら休憩を取らなくても良い」という労働基準法に引っかからないギリギリのラインを狙った勤務を繰り返し、会社にいる時間を短くしていました。


「こいつ、昼の会社にいないからいっつも電話取ってねえよな」

呪うような視線を感じることもありましたが

同じ時間に出社し足並みを揃えて働くインフラ企業の社員にあるまじき姿勢を貫きました。


予習よりも何を学んだかが重要

さて、予習方法についてあれこれ書いておきながらなんて小見出しだと自分でも思いますが、

結局、授業で何を学べるかが一番重要です。

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増して、「授業で大コケしないためにみんなで集まろう」というような趣旨の勉強会があるとすれば、そんなものに参加する必要はない


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みなさん、授業は気合で乗り切りましょう。


以上、「予習をするなら印刷代はケチれ」から始まる鳩の予習方法について語ってまいりました。

次回、『能ある鳩はMBA』第15話「陽気な鳩の観察と発表」~授業編

お楽しみに。


to be continued...

参考資料

・挿入マンガ①②③:野中英二『魁!クロマティ高校』(講談社)

・挿入マンガ④:牛次郎(原作)ビッグ錠(作画)『スーパーくいしん坊』(講談社)


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