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東京寫眞帖 : 飛不動

今年は生まれて初めて酉の市に行きました。
二の酉の日はちょうど日曜日だったので、上野でちょっと絵を見たりした後に入谷の駅まで移動して、おおとり神社を目指しました。 


鷲神社まで

入谷駅から地上に出ると、通りには去年の熊手を手にした人たちがちらほらと。この人たちについていけば大丈夫そうです。

入谷駅近くの看板建築。

ほどなく鷲神社前の交差点に到着しました。予想通り、神社の入口からは参拝者の長い列が伸びています。

最後尾はどこかな、とたどっていくと、飛不動とびふどうのすぐ近くの角まで来てしまいました。
それならせっかくだからお参りしてこよう、といったん酉の市の列を離脱。飛不動に向かいました。

飛不動

飛不動は民家の立ち並ぶ中にあります。
久しぶりの参拝だったので、短い参道の両側にずらりと並んだ赤い幟に「こんな感じだったかな?」と首をかしげたり、それどころか、入口の仁王様にも見覚えがなかったり… 

両側はふつうの民家
仁王様、前もいらっしゃいましたっけ??

こじんまりとした境内。
酉の市の賑わいをよそに、いつも通りの静けさでした。

昔話

最後にこちらに伺ったのは2018年のことでした。
日本の暑さから脱出したい思いが募って、その年の夏休みは9月にずらしてモスクワを旅行することにしたのでした。
が、なにしろロシアに行くのは20年ぶり、海外に行くのも10年ぶり。
それに、高所恐怖症気味の自分には、10時間近いフライトが怖くて仕方ありません。それで飛不動にお参りすることを思い立ちました。
海外出張の多かった上司はいつも飛不動の飛行護を持っていましたが、私もここでお守りをもらって、少しでも安心しようと思ったのです。

それなのに。
お参りの当日、まず、携帯を忘れました。
次に、電車で本を読んでいて降りる駅を乗り過ごしました。
そのうえ飛不動に曲がる角を間違えてひとしきり迷ったあげく、きわめつけは、お賽銭箱に入れた紙幣が途中でつっかえて、箱の中にちゃんと入らなかったのでした… 

それまでにも何度か飛不動に来たことがあって、場所は知っていました。そのような道で迷うこと自体、「来るな」というメッセージのように思えましたが、お賽銭が入らないのはきつい。
お不動様に拒否されてるのかも。
だからお賽銭を受け取る気がないのかも。
もしくは、お不動様には拒否されていないけれど、お賽銭ではどうにもならないような災厄が起きるとか…

当時はかなり気に病んだものですが、ぶじに帰ってきた今となってはすべて笑い話です。

おまけ

以前は、三ノ輪橋の商店街や樋口一葉の記念館を訪れたりして、わりとよくこのあたりを歩いていました。その頃に気に入っていた建物がまだ残っていて、嬉しかったです。

国際通り沿いの理容室。
同じく国際通りのお店。

今回は写真ではなく、昔話になってしまいました。

さて、この後は、いよいよ酉の市へ!
よろしければこちらもどうぞ。

(2024.11.17)

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