見出し画像

東京寫眞帖 : 赤羽風景・赤羽自然観察公園

こちらの記事の続きです。

亀ケ池辨財天の脇から、赤羽台団地の建物が立ち並ぶ高台の縁をたどっていくと、やがて赤羽自然観察公園に着きます。

東側の入口あたり。

古民家(旧松澤家住宅)

園内を歩いていくと古民家が現れました。
手持ちの地図には古民家の表示はなかったので、びっくりするやら嬉しいやら。
さっそく近づいて中を覗いてみます。
ちょうど学芸員さんが説明ツアーをしているところで、自分も途中から参加させてもらいました。

赤羽からほど近い浮間(うきま)の町から移築した
名主屋敷でした。
雰囲気のある掛け時計。
平成8年まで松澤家の方が実際に住んでいたそうです。
軒先に吊るされた干し柿に
郷愁を誘われます。
厚みのある立派な茅葺き屋根と、
屋根の上の箱棟(はこむね)。

園内の散策路

説明会を聞き終えた後は、散策の続きを。
速度をゆるめてゆったりと歩いていると、学芸員さんのお話をじっくり聞いて少し疲れた頭も、園内の静けさと重なる緑の枝とにほぐれていくようです。

小川が流れていました。
水のある景色は、公園や庭園にいっそうの趣を
与えるように思います。
小川は園内の湧水から流れ出ています。
が、湧水のあたりは柵で囲われていて
見ることは叶いませんでした。
眠ったような池。

戦前のこのあたりは陸軍の敷地だったらしく、先ほど通り過ぎてきた赤羽台団地にも、明治の頃から軍の施設があったようです。
園内の解説板には「軍の時代に地形が改変されていたのを、谷の痕跡が残っていたのでゆるい谷を作る形に復元した」といったことが書いてありました。
たしかに公園南側の散策路の右手は土地が落ち込んで、樹木の生い茂る谷になっていました。下の様子を窺うことはできませんでしたが、この谷に湧水があるのでしょう。
それにしても、地形の復元なんてできるものなんですね。

北側の散策路。
園内の雰囲気が気に入り、南北の散策路を
何周もしました… つかれた(苦笑)

真夏の緑の濃い時期も、晩秋の紅葉の時期もさぞきれいだろうと想像されて、こんな場所が近所にある方を羨ましく思いながら、公園を後にしました。

おまけ

公園東側の紫陽花の垣根。
枯れ残った花の姿もまた味があると感じました。
バス停近くの美容室。
今ではほとんど見かけなくなった十仁のマーク。

この日の赤羽散策はこれで終わりです。
お付き合いありがとうございました!

(2024.10.26)

いいなと思ったら応援しよう!