ありえない
こんにちは
先日、こんなニュース記事を見ました
リンクを貼っても、
期間を過ぎると削除されてしまうので
引用させていただきます
【釈明会見】「レジオネラ菌は大したことない」年2回しかお湯を換えなかった老舗の高級旅館が謝罪
「お湯の安全」が問われる悪質な実態。
福岡県内の老舗高級旅館が週に1回以上行うべき
大浴場の湯の取り替えを
年に2回しか行っていなかった問題で、
28日旅館の社長が会見を開いて謝罪した。
保健所にレジオネラ菌の検出を指摘されるも、
「虚偽報告」でその場をしのぎ営業再開。
その後、抜き打ち検査で再び安全基準の3700倍もの
レジオネラ菌が検出されていた。
違法状態は2019年から続いていたとみられている。
社長は
「レジオネラ菌は大したことないという認識だった」
と話す。
・社長が釈明「水質はいいだろうと」
・山田社長「誠に申し訳ございませんでした」
風深々と頭を下げ謝罪したのは、福岡県筑紫野市にある
創業1865年の「二日市温泉・大丸別荘」を経営する
会社の山田真社長だ。
昭和天皇が宿泊したこともある大丸別荘。
大浴場は、本来、福岡県の条例で
週に1回以上すべての湯を取り替える必要があったものの、
年に2回の休館日にしか実施していなかった。
山田社長の発言要旨:
▽レジオネラ菌は大したことないという認識
▽1日だいたい100トンばかりのお湯を
浴槽に入れているので水質はかなりいいだろうと
▽塩素はことさら入れる必要がないだろうと、
客の健康を害する認識がなかった
大丸別荘の山田社長は、発覚した不正について
社長自身の指示だったことも明らかにした上で、
問題の収束後に退任する意向を示した。
・保健所に“虚偽報告”の疑い
県によると発端は2022年8月のことだった。
「レジオネラ症」を発症した人が
大丸別荘を訪れていたことから保健所が調査を開始。
この際、お湯から基準値の2倍のレジオネラ菌が
検出された。
この時、大丸別荘は保健所に管理簿を示し
「湯の取り換えや塩素注入は適切だった」と説明した。
大浴場は一時、利用停止になったものの、
営業は再開された。
その後、保健所が11月に抜き打ち検査したところ、
再び基準値を超える最大3700倍のレジオネラ菌が
検出されたのだった。
・福岡県は改善指導を公表せず、旅館は営業再開
大丸別荘は、この時点でようやく
▽湯の取り換えは年にわずか2回
▽消毒用塩素の注入も怠っていたこと
▽管理簿の内容や数値も虚偽だった
ことを認めた。
福岡県は去年12月26日、文書で改善指導を行いました。
しかし、この事実は公表されなかった。
1か月の営業停止の後、旅館は営業を再開している。
県は改善指導を行った文書について、
「県民に混乱を生じさせる」
「特定のものに不利益を及ぼす」
などとして「開示できない」と説明する。
一体何を指導しどう改善されたのか。
違法状態は少なくとも2019年から続いていたとみられ、
県は罰則規定を適用できるか確認している。
…ということがありました
ご存知の方も多いと思いますが、
本当にありえないことです
レジオネラ菌を甘く見過ぎですね!
レジオネラ菌に関しては
こちらの記事をご参照ください
レジオネラ菌について
公衆浴場では毎日完全換水することが前提となっており、
営業中は充分に原湯または循環ろ過水を
供給することにより溢水させ、
浴槽水を清浄に保ちます
一日の営業終了後には貯め湯せず完全に水を落とし、
浴槽や、ろ過装置、循環系を消毒清掃します
浴槽の清掃管理を適切に実施していても
ろ過装置や配管系の消毒清掃を怠ると
レジオネラ属菌の繁殖を許すことになってしまいます
温泉などで砂ろ過等のろ過装置を設置して
継続的に営業する場合には
塩素消毒を併用することが前提となっています
人から人へうつることはない
ちなみに、レジオネラ属菌は
人から人へ感染することはありません
ウイルス疾患のように
家族や友人へ感染を広げることはありません
日本国内でよく発生する感染源は
入浴施設が最も多いそうで
土木・粉塵・園芸作業、旅行との関連も
指摘されているそうです
海外におけるレジオネラ市中集団感染の事例としては
この菌に汚染された冷却塔水から発生したエアロゾルが
感染源であったケースが最も多く報告されているそうです
とはいえ、人から人に感染させないから大丈夫、
というわけにはいきません
思っているよりも恐ろしいんですよ…
人の命に関わることなのですから…
レジオネラ症にならないための注意点
お風呂や加湿器などの閉鎖された空間の水に
レジオネラ属菌はひそんでいます
自宅内では、超音波振動などの加湿器を使用する場合
毎日水を入れ替えて容器を洗浄する必要があります
また、追い炊き機能を使った
循環式浴槽を使っている場合、
レジオネラ属菌が繁殖しやすいため
定期的に洗浄・維持管理が必要になります
旅館や浴場を備えた施設では、
定期的な洗浄等により環境を清浄に保てば
レジオネラ属菌は増殖しません
それでもなかなか整備が行き届かず
年に何度かは施設でレジオネラの集団発生が
起こっているのが現状だそうです
ご高齢の方や、糖尿病などの持病を抱えている方は
大量の菌に曝露すると
レジオネラ肺炎になりやすいそうなので注意が必要です
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます
かけ流しだから安心…というわけではありません
お湯の入れ替えをたった年に2回だなんて有り得ません
大浴場は掃除にも時間も手間もがかかるので、
大浴場専門で清掃員を配置している施設も多いです
温泉=汚い
というイメージを、
この事件で植え付けられたくありません
老舗旅館がこんなことをしていては、
真っ当に営業している温泉旅館は大変迷惑です
せっかくこれから客足が戻るかもしれない、という
タイミングで水を差すようなニュース…
この施設もひどいですが、県の対応もひどすぎます
"混乱を生じさせるから公表できない"とは
まったく理解できません
事実を知った方はとっくに混乱しているでしょうし
混乱するというのなら、隠すのではなく説明を尽くすのが
県の責任ではないのかと思います
知り得た情報の開示もしない、
意図的に隠蔽したと思われても仕方がありません
県の対応を見ると他の旅館の検査もそうなのか?
と思ってしまいますよね
他の旅館はきちんと基準を守って営業しているのに
風評被害で温泉が敬遠されてしまうことになると、
そういう意味でこの旅館と県の責任は重たいです
しっかりと決まりを守って真面目に営業している
温泉旅館や温浴施設さんを応援しています
温泉は心と体にとても良いものですから
こんなしょうもない人たちのせいで
敬遠されてほしくないです
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