交通渋滞の不思議
こんにちは
私は毎日のように自動車を運転して行動していますが
特にはこの春先は日々渋滞するなぁと感じています
年度末で忙しいから?
春休みだから?
普段もプチ渋滞する幹線道路も、大渋滞で
時間を読むのが本当に大変です
渋滞の中をゆっくりゆっくり進みつづけると、
何もなかったかのようにビューンと速度を上げて
走れるようになる不思議な現象を
みなさま経験されたことがあると思います
しょっちゅう車を運転している私も、
何年経っても不思議だなぁと思うことが多いです
交通量が多い、工事している、事故によるものの
渋滞の理由はわかりますが
え、何で?と思うことがよくありませんか?
交通渋滞の定義
日本道路交通情報センターでは、
一般道路に関しては時速10km以下で走行している状態、
高速道路では時速40km以下で走行している状態を
渋滞としているそうです
しかし、道路管理者によって渋滞に対する定義には
多少の違いがあり、NEXCO東日本では、
時速40km以下での低速走行や停止や発進を
繰り返す車列が、1km以上かつ15分以上継続した
状態を指すそうです
渋滞の原因になるものは
渋滞は車両の密度が高くなり、
道路容量を超えた場合に発生します
つまり、多数の車両が同じ道路を利用し、
その車両が速度を遅めたり、停滞したりすることで
道路上に車両が密集して移動が滞り、渋滞が生じます
渋滞の原因はさまざまで、
大きく「交通集中渋滞」「工事渋滞」「事故渋滞」
の3つに分かれます
・交通量の増加
道路を利用する車両の数が増加すると、
道路容量を超えてしまい、渋滞が発生します
・事故によるもの
事故や故障が道路上に発生すると、
車両の流れが止まり、渋滞が生じます
・道路の工事
道路工事が行われる場合、車線が狭くなったり
通行止めになったりするため、交通の流れが滞り、
渋滞が発生します
・天候
天候が悪化すると、車両のスピードが低下し
車両の密度が高まり、渋滞が発生することがあります
・信号機の故障
信号機の故障が発生すると、交通の流れが滞り
渋滞が生じます
これらのように、
渋滞は、事故や道路工事が原因となることもありますが、
実はそれ以上に、ドライバーの運転によって
引き起こされていることが多いそうです
渋滞を解消するためには、
道路の拡幅や公共交通機関の充実も重要ですが
ドライバーの運転マナーや運転技術の向上なども必要です
工事や事故を原因としない交通集中渋滞が
起きるメカニズムについては、
あまりよく分からない方が多いと思います
ちなみに私もずっと不思議に思っていました
NEXCO東日本管内の調査によると
2018年に発生した渋滞のうち
約73%が交通集中渋滞(自然渋滞)だったそうです
交通集中渋滞(自然渋滞)とは
交通集中渋滞(自然渋滞)とは、
交通渋滞の中で事故や工事が原因ではない
交通集中のことで、
道路上に交通への障害をきたすものがない状態で
起こる渋滞を指し、走行する車両数が
道路の許容量を超えたときなどに発生するものです
また、減速などによって走行する複数車両の間隔が
接近することも、自然渋滞の原因のひとつと
されているそうです
交通集中渋滞(自然渋滞)の原因の一つは
先頭車両の速度低下と後続車の速度低下、
後続車の車両間隔接近によるブレーキによるもので
トンネル入口や坂道による無意識の速度低下が起こると、
徐々に交通が滞り始めて最後は渋滞になり
停止すると言うことです
渋滞が起きる原因は、
渋滞の先頭から把握することができます
交通集中渋滞が特に起きやすいとされている、
以下の箇所から渋滞が始まっているケースが多いそうです
上り坂・サグ部(下り坂から上り坂にさしかかる凹部のこと)
サグというのは「たわみ」という意味で、
サグ部とは、下り坂から上り坂にさしかかる
凹部のことで、
わかりやすくいうと下り坂のあと上り坂に
なっている場所のことをいいます
上り坂やサグ部では、
無意識に速度が低下しがちです
そのため、「前の車の速度が低下した」と判断し、
後続車が次々とブレーキを踏みます
これにより、渋滞がどんどん後ろに伸びてしまいます
たとえば、4%程度の上り坂の場合、
(100mで4m上らないくらいのゆるやかな坂道)ほとんどの人はしばらく走らなければ
坂道だと気づかず、そアクセルを踏み直さずに
クルーズするので、少しずつスピードが
遅くなっていきます
前の車が遅いと感じて後ろの車がブレーキを踏み、
その後ろの車もブレーキを踏みというように、
それが連鎖して渋滞が起こります
車間距離が詰まってくるので、
後ろにいくほどブレーキを強く踏むことになり、
結果として先頭から10台目くらいの車が
止まってしまう仕組み、だそうです
合流
高速道路から一般道そしてバイパスからの合流地点
などでも渋滞が起こりがちです
合流車がたくさんいれば、合流地点ギリギリまで進めば後ろが詰まることを避けられますが
途中で流れに無理やり割り込もうとする車もいます
無理矢理割り込まれると急にブレーキを踏むことになり、
後ろの車も同じように急ブレーキを踏むため、
渋滞が起こりやすくなるそうです
トンネル
トンネルで渋滞が起こる原因の1つは、
人の暗反応だと言われています
トンネルの入り口は、急に暗くなり、圧迫感を感じます
人は急に暗いところに行くと、
周りが一瞬見えなくなって怖くなり、
アクセルからちょっと足を外したり、
ブレーキを踏んだりします
前の車が減速したりブレーキを踏んだりすることで、
後ろの車にもそれが伝わり、
結果としてトンネルの入り口から少し入ったところで
渋滞が発生してしまいます
また、トンネル内は両脇に余裕がなく、
急に狭いところに突入する感覚があるため
圧迫感を覚えて加速できなくなってしまいます
そして、トンネルの構造にも原因があるそうです
トンネルは、水はけを良くするために
中心を少し盛り上げて丘状に作られているそうです
つまり、トンネルの入り口は
ゆるやかな上り坂になっていることが多いため
サグ部と同じ現象が起こってしまうそうです
料金所
料金所での一旦停止に伴い、
一時的な交通容量の不足により渋滞が起こります
ETCが普及し、料金所での渋滞が大幅に緩和された
とはいえ、ETCゲートにはバーがあるため
時速20km以下に減速する必要があったり
ETCゲート設置場所の前後で道路幅が
大きく変わることもあり、交通量が増えると
慢性的な渋滞を引き起こす場合があります
また、複数の料金所があってもその先が2車線道路の場合
交通量が追いつかずに詰まってしまうこともよくあります
交通渋滞に絡む問題
渋滞は物流システムに悪影響を及ぼし
経済的な損失は年に12兆円にも上るとの
データがあるそうです
CO2の排出量は増え、大気汚染にもつながりますし
渋滞中の追突事故や、
渋滞を避けようと狭い生活道路を抜け道として
侵入したことによる事故も多発しています
追越車線をチンタラマイペースで走ったらダメよ!
高速道路で意外と渋滞しやすいポイントと
言われているのが、追い越し車線です
のんびりと走行車線を走っている車がいると、
その車を追い越すために、追い越し車線には
車間距離が詰まった状態で車が増えていきます
車間距離が狭いまま走行している追い越し車線では、
何かの拍子で1台の速度低下が起こると、
後続車も次々と速度を落とさなければなりません
その結果、走行車線よりも
先に渋滞が起こりやすくなります
高速道路の追い越し車線は、
前の車を追い越すための車線です
追い越しが終わったら、
速やかに左側の走行車線に戻らなくてはいけません
追い越しが終わり元の走行車線に戻れるにもかかわらず、
追い越し車線を走行し続けるのは
道路交通法違反になります
追い越し車線を走行車線のように走行する長距離走行は、
通行帯違反として取締り対象になります
道路交通法第20条では
車は走行車線を走ることと定められており、
追い越し車線はあくまでも前の車を追い越すために
一定区間利用するための車線です
走行車線に戻ることなく、
追い越し車線を走り続けていると、
法定速度であっても「通行帯違反」として
警察に摘発されることになるのです
ちなみに、追い越し車線はどれくらい走り続けていると
違反になるのか?という疑問があると思うのですが
良くいわれるのが2kmですが、2km未満でも
摘発されることもあり、
実際は摘発する警察官の判断によるところが
大きいようです
気を付けなければいけないのは、
追い越しを行う場合でも定められている最高速度を
超過してはいけないということです
NEXCO東日本にも
「追い越し車線と走行車線の違いを意識しないで
走る車が多くなった」という声が寄せられており、
「走行マナー」に関する注意喚起を行っています
ドライバーとしての心構えとは
渋滞のメカニズムを理解し、
出発前にはあらかじめwebなどで渋滞情報を確認し、
余裕をもって出かけることも大切です
車列の先頭を走っている、車間が大きく開いている、
といった場合には、上り坂やサグ部、トンネルでの
速度低下に気づきにくいものです
高速道路の走行中はスピードメーターをこまめに見て、
速度の低下がないかチェックするとよいでしょう
もしも著しくスピードが遅くなっていたら
前の車との車間距離に注意しつつアクセルを踏み、
法定速度まで回復できるようにしましょう
渋滞の発生時には渋滞の最後尾の車に追突する
事故が発生しやすくなります
適正な速度と車間距離を保ち、
前方の渋滞に気がついたら
ハザードランプを点滅させ後続車へ合図するなど、
追突事故防止を心がけましょう
そして、私が一番気になるのは
パカパカとブレーキを踏む人です
十分車間が空いているにも関わらず、
『そこでブレーキ必要?』というところでも
不必要にブレーキを踏むドライバーを見かけます
周囲の車に比べ、あまりにブレーキ点灯回数が多い車は
後ろを走っていて、かえって危険を感じ
近づかないようにしています
余談ですが、大渋滞でちっとも動かない、
SAまでまだ遠い…おトイレに行きたい…
という緊急事態のために用意しておきたいもの
備えあれば憂いなしです
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます
高速道路でピタッと動かなくなり、
そろりそろりと少しずつ動き出し
しばらくそのペースで走行していると
先ほどの混雑が嘘のように
ビュンビュン速度を上げて走り出す現象が
いつもいつも不思議に思っていましたが
交通量が積もり、さまざまな原因があり
交通渋滞を引き起こされているのだと知り
少し腑に落ちた部分があります
時間に追われているとイライラしてしまいがちでしょうが
お気に入りの音楽を流したり、喫煙者はタバコを吸ったり
できるだけリラックスして気長に渋滞が抜けるまで
ゆったりと過ごせる心の器が必要ですね◎