【350/1096】映画鑑賞記録「君の誕生日」
350日目。雨風がひどくなるかも・・・と思っていたが、そこまででもなくやり過ごせた。ほっ。
韓国映画「君の誕生日」
チョン・ドヨン、ソル・ギョング主演で、セウォル号でなくなった学生の残された家族たちの物語。
2014年4月16日、修学旅行中の高校生ら300人以上が犠牲となったセウォル号沈没事故を初めて正面から取り上げた作品。
これは、グリーフケアの物語でもある。
セウォル号事故で、息子のスホを亡くしたスンナムの嘆き、悲しみが本当にリアルで、胸にせまった。
「亡くなったスホの誕生日会をやろう」というのが、物語の主軸にある。
スンナムは、最初この誕生日会を頑なに拒んでいた。
亡くなった人を大切に思っていた人たちが集まって、故人のことを語り合う。
グリーフケアの大切さが伝わる誕生日会だった。
亡くなった人を思い出して、
自分の中の哀しみを弔ってあげる。
スホの温もりはもう二度と感じることはできない。
でも、それ以外で出会うことができる。
自分の知らなかったスホに、自分以外の人が語るスホに出会いなおす様子が、とてもよかった。
セウォル号で亡くなった学生は300人を超える。
1人1人の人を思って、奪われた未来を思う。
人がひとり、この世界からいなくなるということは、これだけの影響力があり、残された人たちがその後をどのように生きていくのかということを描き出している。
イ・ジョンオン監督はインタビューで
「事故当時の状況や原因に焦点を当てるのではなく、事故のあとに残された人々が懸命に日々を生きる姿を描いています。大変な今を生きる方々への癒やしと慰めとなることを願います」と語っていた。
https://www.youtube.com/watch?v=0k6KRJDhz8g&t=26s
突然の事故のあと、心無い言葉をかける人もいれば、大切に思うあまり距離をとる人もいる。
遺族以外の人たちの振る舞いも、非常にリアルで、自分自身ならどう振る舞うか?を深く考えさせられた。
二度とこのような事故が起こりませんように。
では、またね。