「いってらっしゃい」に支えてもらった新入社員時代
昔々大昔、入社して数日が経った頃の事。
わたくし、何も考えず時間ギリギリに出社しておりました。
無知で世間知らずで脳天気な時代が私にもあったんですね^^;
そんなある日、お局様No.2からお叱りを受けました。
「新入社員は皆より早く来て全員のお茶を淹れなければならぬ。ギリギリに出勤するとは何事ぞ。」と。きゃー
えー、知らなかった、
そうならそうと先に言ってくれれば良いのに。
意地悪だなぁ。(^_^;)
なーんて思ったけど、
そこはちゃんと言う事を聞いて素直に従う事にしました。
しかし、親が夜更かしを推奨していたせいもあり(親のせいにします)昔から朝が弱いのです。
どうにも早く起きてバスに乗って会社へ行く自信が持てず、
こう見えて?ずる賢い私は策を練りました。(何か問題が発生すると、策を練る性質がある)
それは何かというと、
父が車で早い時間に家を出る事に着目したのです。ふふ。(たいした策ではない)
私の会社は父の通勤ルートの途中にあったので、途中で下ろしてもらえば良いじゃない!
そしたら助手席で眠掛けしながら出勤できるじゃない!と。
父もちろん快諾。
内心大喜びだった事でしょう^^;
とにかく起きてメイクをして街へ出る事が最大の目的。
しかしご飯食べてない、お腹空いた、時間はまだまだある、という事で、
私は毎朝喫茶店に寄る事にしました。
この画像の、マツモトキヨシのある敷地に昔は本屋さんがあって、
その2階と3階に、朝早くから営業している喫茶店があったのです。
お店の名前が思い出せないですが。
入るとタバコの煙が充満していて、お客さんはほぼスーツ姿の男性のみ。
皆新聞を読んでおり、
皆モーニングを頼み、珈琲とトーストで朝食を済ませていたようです。
(イメージしてね)
回転が速~い。
皆サッと食べてサッと出て行く。
マスターは、お会計をして去って行くお客さん全員に、いつもニコニコして
「いってらっしゃい」と声を掛けてくれていました。
それが、とっても嬉しかった。
現在、高齢化で激減している昭和の喫茶店が、高度経済成長期の猛烈サラリーマン達を支えてくれてたんですね。
そんな怪しげな場所に足を踏み入れるうら若き乙女…(私ね)
ちょっと変わり者だったかも^^;
あの時あの場所で出会った名も知らぬおじさま達は、今どうしておられるのだろうか。(そういえば何のロマンスも生まれなかった^^;)
サラリーマンといえば、
かつての上司が年々鬼籍に入られておりつくづく自分も年を重ねたのだと実感しております。
先日この場所を通りかかりふと眺め、
過ぎ去りし日々の事を夢のように思い出し、同時に
現実とのギャップに
不思議な感覚を持ち
心だけふわふわと彷徨っていた私でした。
ちなみに、「鬼籍」とは↓
死者(漢語で言う「鬼」)の名前を記録する籍であり、仏教や民間信仰などでは地獄の閻魔大王の手元で管理されているとされる書類である。鬼録(きろく)、生死簿(せいしぼ)、閻魔帳(えんまちょう)とも呼ばれる。(Wikipediaより)
だそうです。
それではまた。
今日もここまで読んで頂き
ありがとうございました❤︎