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「ウエストサイドストーリー」/「分断」への警鐘

フォローさせて頂いている
川中紀行さんの、↓の記事を拝読し
感銘を受けまして、
昨日早速映画を観て来ました♬

『ウエスト・サイド物語』(ウエストサイドものがたり、West Side Story)は、ロバート・ワイズとジェローム・ロビンズ監督の1961年のアメリカのミュージカルロマンスドラマ映画。原作はシェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を元にした、1957年にブロードウェイで上演された同名のミュージカルである。本作は、その映像権を映画プロデューサーのウォルター・ミリッシュ(英語版)が獲得し、映画化した作品である。(Wikipediaより)

私、この映画を小学生の頃
母に連れられて観に行った記憶があります。(つまり、、約半世紀も前の事になります。書いてびっくり。)
1961年に観た訳ではないです^^;
リバイバル上映だったのかな❓(謎)
子供ながらに、大人の恋に
ドキドキしながら観ました♡

この度、スピルバーグ監督作品と聞いて、えっ⁈
と、意外な感じがしていて行く予定にはしていなかったのですが、
川中さんの記事を拝読して
ん〜、これは観なくちゃ!となりました。バーンスタインの音楽にも再び触れたくて。
川中さん、背中を押して頂きありがとうございました。

2時間半、あっという間でした。

観終わった後、
川中さんがお書きになった文章そのままの感覚を抱きながら映画館を出ました。

この物語の元となっている
「ロミオとジュリエット」も
昔映画館で観ましたが、あの頃は
どこか他人事でした。

さすがに、年を重ねた今は全然違う感想。
どこに所属しているか、が原因で
愛し合っていても叶わない事への理不尽さに胸が痛みました。

現代の若者が観たら
もしかしたらピンとこないかもしれない描き方だったようにも思いましたが、そこはフィクションと割り切って楽しみ、何か感じ取れたらいいですよね。
ミュージカルなので、その辺の好みもあるでしょう。

スピルバーグの問題提起は、
まさに今コロナや社会情勢の悪化でクローズアップされている「分断」の虚しさ、
という事になるでしょうか。

人は何かを基準に選別される事は避けられません。
しかし、どうして、分断された線のあちらとこちらの人間が結ばれてはいけないのか。その線がなければ楽しく笑いあえる人間同志なのに、
見えない線が引かれてあるとわかった瞬間に敵味方になり
無為な争いを起こし
その結果何が残るのか。

この奇跡の星地球で、
何故人はただ穏やかに過ごす事が出来ないのか。

スピルバーグの作品「未知との遭遇」「E.T」を思い起こすと、
この地球は「宇宙」の中の、
太陽系の中のたったひとつの奇跡の惑星。
せっかく同じ星に生まれた者同士、
仲違いをする事はもうやめませんか、とスピルバーグは言いたかったのでは
と思いました。

話は少し逸れますが、
フィギュアスケートのドーピング問題にしても根っこは同じ事ではないでしょうか?
それによって誰かが気持ちよくなるだけの事。
その結果何も残らないどころか
皆を傷つけているだけ。
虚しすぎる。

だから、
単純に、坂本選手の銅メダルを喜ぶ気持ちにはなれませんでした。
坂本選手や樋口選手の滑りを観て
本当に美しいと感じ、
ただただ回転数で競うのは
違うのではないか、、ロシアの選手がクルクル回るのを観て、そんな事を思った北京オリンピックでした。

話を戻します(^_^;)

いつの時代も繰り返される
人種差別、性差別、宗教対立、国家対立、格差社会などの問題は、
スピルバーグが今回、ウエストサイド物語を彼の手法でアップデートした事で広く人の心に何かを残してくれる事は確かでしょう。

60年前にアニータ役で出演した
リタ・モレノが今回も重要な役どころで登場するのですが、
彼女のセリフ「愛よりも命が大事」という言葉がとても印象に残っています。

また、躍動感あるダンスシーンや、愛し合う2人の美しいシーンと歌声にうっとりし、最後は悲劇的な運命に涙しました。
前回のウエストサイド物語とは少し違う展開で、そこも楽しめました。

最後に、私の好きな曲を貼り付けます。
↓スピルバーグ版 One Hand One Heart


↓60年前の One Hand One Heart

60年前でこの完成度、
これもまた凄い事ですね。

いつか、争いのない世界が訪れますように。

それではまた。
今日も、最後までお読み頂き
ありがとうございました❤︎

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