昼田祥子著「1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話」/それは誰のための服なのか。
著者は、ファッションエディター、つまりファッション誌を作るお仕事を22年続けておられる方。つまり、読者に服を買え買え言ってきた方だそうです。
1年365日24時間服に人生を捧げてきた著者がメルカリに出会い、給料のほとんどを注ぎ込み集めて来た1000枚もの服を手放し始めた。
それをきっかけに気付いた自分の内面について考察されている本です。
著者は、「おしゃれになりたい」の裏側にある自信のなさ。何かが欠けている意識。足りない何かを洋服で埋めることに必死だった、そんな、いつの間にか見失っていた自分の本当の姿に気付いたといいます。
服を処分する過程で、
「いつも同じ服を着ていたい」「できるだけ手を抜きたい」が自分の本当の気持ちだと気付いた。
そんな自分を丸ごと肯定しよう。この私でいい。ファッションセオリーから逸れてもいい。ただ自分の心地よさだけに従おうと。
そうして、約50枚のミニマムワードローブを完成させたそうです。
しかし筆者は、読者に対して、
そんな自分をマネする必要は全くない。似合わなくたっていい。毎日似たような格好だってOK。
自分が心地よくいられることは全てOKだと言います。
お洒落に、素敵に見えるよう買い求めた大量の服を捨て、本来の自分とリンクしたワードローブを手に入れてから、予想もしないことが起こった。
体の不調が治り理想の働き方が手に入り、いつかしてみたかった地方へ移住を実現させたといいます。
以下抜書きです。
⚫︎服に依存していた自分=あの時の自分にとって、洋服は自分の欠け、自信のなさを埋める道具だった。自分に足りない何かを、外側にある何かで埋めることに必死だった。
外側のキラキラしたものにずっと憧れてきたけれど、自分の中にもキラキラしたものがあると気付いて私は変わった。
⚫︎なんとなく持っているだけの服は全て手放した方がいい。
⚫︎捨てたら困る、バチが当たる、思い出が消えてしまう、などの思考の奥に、「しなければいけない」「◯◯であるべき」という観念がある。捨てられないのはこの観念のほう。捨てられない服は、不要な観念があることを教えてくれている。
⚫︎服を買う時、他人からどう見られるかを意識して買う=自分のお金で他人のための服を買っているようなもの。他人のためのクローゼットから他人を追い出し自分だけを入れていくことが、捨てる行為。
⚫︎捨てる=これがなくても私は大丈夫‼︎と思えること。この時芽生えるパワーにより自信が生まれる。
⚫︎少数精鋭になった本当にお気に入りの服たちを明日全部失うとしたら、、、?
意外にも、ふーん、そっかという感じ。あってもいいしなくてもいいという感覚を持てた、つまり執着がなくなった。
⚫︎とてつもなく好きなのに、どうでもいい。の相反する境地。究極のところ、着られたら何でもいい。服から自由になれた。
⚫︎捨てたのは物質ではなく観念だった。目に見えないものを捨てた結果、朗報、ご縁、いい情報など目に見えないものが入って来た。
⚫︎なくなる不安と恐れは幻想に過ぎない。捨てたらどんなにスッキリするかを想像する。
⚫︎好き!と思って買っても気持ちが変わる事がある。そんな自分を責めない。変わったのだ、アップデートしたのだと捉える。
⚫︎断捨離してもまた買ってしまう自分を責めない。いらなくなったものは排出すれば良い。
⚫︎ダサいと言われてもいい。素敵だと思われなくてもいいと開き直った。私はそもそもダサいのだから、何を着てもいいやと。この立ち位置になった時自分にかけていた制限がなくなり、真の自由を手に入れた。
大切なのは今日の格好を誰かに誉めてもらう事ではなくて、自分が満足している事。
⚫︎似合う、似合わないを捨てる。似合っているかどうかは着る人が決めること。
⚫︎自信とは自分の感覚を信じる事。
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著者の昼田さんは、断捨離した後もシャツは上限を決めず買い続け
その結果袖の幅、襟の感じなどの気づきを得、自分が譲れないポイントが鮮明になったといいます。
心のクローゼットに他人を入れない。常にベクトルを自分に向ける。◯◯しなければいけない、が出て来た時は他人にベクトルが向いているとき。
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自分はどうかなぁと考えてみました。
私はフリルのあるものが苦手です。
Tシャツは大好きだけれど襟が詰まったものが苦手。
袖の長いものが苦手。理想は八分袖のもの。
ついでに、少し恥ずかしいのですが、私実はパジャマを着ていません。正確に言うと、綿の薄手のズボンだけ買っていて(売ってマ〜ス)
入浴のあと着たTシャツは翌日いっぱいそのまま部屋着として着て、入浴の時に新しいのに取り替える。という事をずっとしています。パジャマも、長い袖が苦手なんです💦
服を捨てて、本当の自分と向き合う…なるほどと思いました。
自分がいいと思った服を選び、好きなように着る。自分で選べたという満足感の積み重ねが、必ず大きな事に繋がるということ。
そして、体が教えてくれる不調。それは、自分の本音と違う生き方をしているサインであるともありました。
むむ、深いなぁ。
感心してる場合じゃなくて😂
着なくなった服を処分しなくちゃ〜
(しなくちゃ、というのも思い込み〜ですが。)
長文になってしまいました。
ここまでお読み頂き
ありがとうございました❤︎