稲垣栄洋著「生き物の死にざま」/立ち読み中落涙しそうになった本。
書店にて、
タイトルに惹かれ手に取り
立ち読みしながらうるうるしてしまいお持ち帰りせずにいられなかった本です。
虫の話題は苦手だけど(虫だけでなく動物や魚やいろんな生き物全般出てきます)
読んで良かった。
私が書店で落涙しそうになった話を少しご紹介します。
子に身を捧ぐ生涯ーハサミムシ
石をひっくり返すと慌てて逃げ出すハサミムシがいる一方で、
ハサミを振り上げて威嚇はするものの 絶対にそこから動かないハサミムシがいる。
そんなハサミムシのかたわらには、産み付けられた卵がある。つまり、このハサミムシは卵の母親なのである。
ハサミムシの母親は、産んだ卵に体を覆い被せるようにして卵を守る。卵にカビが生えないようにひとつひとつ丁寧に舐めたり卵の位置を動かしたりと、丹念に世話をする。
卵がかえるまでの間、絶対に卵から離れることはない。
ハサミムシの卵の期間は40日と長い。その間母親は、ずっと飲まず食わずで卵を守り続けるという。
そしてついに卵がかえる日がやってくる。
ハサミムシは肉食で、小さな昆虫などを餌にしているが、生まれたばかりの幼虫は獲物を取ることができない。そこで子供達は、…
なんと、母親の体を食べ始めるのだ。
母親は、子供を慈しむように腹の柔らかい部分を差し出し喜んで自分の体を食べさせる。
そんな時でも、人間に石をどけられれば最後の力を振り絞ってハサミを振り上げる。それがハサミムシの母親。
虫に意識があるのかわかりませんが…
他にも、何年も土の中で過ごしたのち成虫になってから1週間程度で(最近の研究では1ヶ月程度生きるとも言われていますが)短い命を終えるセミのお話もちょっと切なかった。
空が見えない最期➖セミ
セミの地上での生き様は、次の世代を残すためだけのもの。
繁殖行動を終えたセミには、もはや生きる目的はない。繁殖行動が終わると死を迎えるようにプログラムされている。
木につかまる力を失ったセミは地面に落ちる。そしてその命は静かに終わりを告げる。
セミは必ず上を向いて死ぬ。それは、硬直すると脚が縮まり関節が曲がるため。
仰向けになりながら死を待つセミ。彼らの目に映るものは、空ではなく、地面。だが、その地面こそが幼少期を過ごした懐かしい場所なのである。(T . T)
他にも、面白い話、ヒェー
な話が満載でした。
目次を少し抜粋しますね。
⚫︎空が見えない最期➖セミ
⚫︎子に身を捧ぐ生涯➖ハサミムシ
⚫︎メスに食われながらも交尾をやめないオス➖カマキリ
⚫︎交尾に明け暮れ、死す➖アンテキヌス
⚫︎メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス➖チョウチンアンコウ
⚫︎生涯一度きりの交接と子への愛➖タコ
⚫︎生きていることが生きがい➖クラゲ
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こうしてみると、繁殖期間を過ぎてもいつまでも何だかんだと生きながらえるのは人間しかいないような気がしてきました^^;
今政治の世界を眺めていると、いつまでも悪影響しか及ぼさない、人間としての誇りをどこかに置き忘れたかのような高齢政治家には、多くの汚れなき虫や動物や魚さんたちを見習って、潔く退陣願いたいと思わざるを得ません。
わんちゃん猫ちゃんもそうですが、ただ生きてる んですよね。
あれがしたいこれがしたい
あの人が嫌い気に食わない
そういう邪念があるのは人間だけですね。
平穏に生きていられれば
それで良いのに、
良くも悪くも余計なことを考えてしまう、それが人間、なのでしょうか。
人間以外の生き物さんたちを、
人間は見習わないといけないと
この本を読んで思いました。
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先ほどから急な雷雨となっています。慌ててパソコンのケーブルを抜きました。(これはスマホから書いていますが)
昔、雷でルーター?が壊れたことがあったので。
今やテレビよりパソコンの方が大事(笑)
本日もお読み頂き
ありがとうございました❤︎