見出し画像

産後の骨盤の修復は早めに丁寧にしましょう

骨盤は腸骨、座骨、恥骨と仙骨、尾骨という骨で出来ています。
その下に股関節があります。



これらは普段はがっちり組み合わさることで座ったり立ったり、二足歩行が出来るのです。


ではお産の時この骨盤はどうなるのでしょうか?

赤ちゃんは生まれるころには頭が直径10センチ、周囲33センチくらいになっています。

女性の骨盤は上から見るとハート形のらせん階段のような構造になっています。
赤ちゃんは頭探りでどっちのハートの出っ張り階段から降りるか決めてじりじりとこの階段を降りてきます。

一方ママの骨盤はつないでいる靭帯を緩めて赤ちゃんが通る階段の幅を広げます。
じわじわといくつもの靭帯を引き延ばすと結果的に2~3センチ位骨盤周囲が大きくなることになります。

靭帯が伸びるということは骨盤のつなぎが緩むということ。
だからお産直後はぐらぐらしてすぐには動けません。

日本人は欧米人に比べて骨盤が小さい。
街を歩く観光客を見てても思いません?
あの人達日本人に比べて骨盤の横幅も厚みもある!
でも産む赤ちゃんの大きさは変わらない。
変らないどころか頭は日本人の赤ちゃんより少し小ぶりな気がします。


つまり、日本人女性の方がお産で骨盤靭帯が引き延ばされるように思います。

だから産後は伸びた靭帯がが戻るまで重力の負荷を骨盤に掛けないようにじっとしていないといけない。

けれどそういう訳にもいかない。

動かないと血栓が出来て危ない。
赤ちゃんのお世話はある。
上に小さいお子さんがいるとその子のお世話もある。

特に最近は核家族化が進み産後に身の回りの世話を手伝ってくれる人手が不足気味。


ぐらぐらな骨盤で動くためには骨盤の裾野を下を広げておくしかない。
すると骨盤の中身が落ちてくる。
中身とは子宮や膀胱、直腸などの臓器。
重みが下に掛かるのでさらに骨盤が広がる。
お尻が横に大きくなる。
O脚になる。

これが産後に起こりやすい骨盤の状態です。

この写真は産後にじっとしないで疲れて乳腺炎にもなって来られたママ。
乳腺炎も問題だけど、これ骨盤がやばすぎます。

骨盤がばらけ上体まで歪んでいます。
これではおっぱいに血液やリンパ液がスムーズに流れず乳腺炎になるな~。

こんな骨盤状態になったらまずは重力に逆らう時間を減らします。
つまり横になること。
そして骨盤の歪みを取るケア(骨盤ケア)や動作をして晒や骨盤ベルトで骨盤をきっちり締めます。


晒だと肌に直接付けられるのでトイレに行っても外さなくて済みます。
ただし、晒はズレやすい。
でも晒がズレる程動かないということがこの時期大切なんです。

若くて筋力があるうちはある程度持ち直します。
けれどこのママのような状態で骨盤が固まってしまうと更年期以降、筋力が落ちた頃に骨盤内の臓器が下がってきます。

結果、尿漏れや膣脱、足腰の不調が出て人生のQOLが下がる恐れがあります。

腰(骨盤)は体の要。
基礎です。
基礎の修復工事は早めに丁寧にしましょう。




お産後
「骨盤の中の物が下がっているような気がするな~。」
「何だか、妊娠前と同じように歩けないな~。」
…と感じたら

早めに骨盤ケアの出来る助産師に相談してみては?

因みに私は骨盤ケア歴20年です😉👍

骨盤を見るとお産が見えてきます。
これまでの生活歴が見えてきます。
骨盤んて奥深いな~といつも思います。

骨盤周囲の不調はお気軽にご相談ください。

いいなと思ったら応援しよう!