住んでいる土地の保存食を食することは土地の菌を食すること
最近、ここ石川県金沢市は大荒れのお天気。
夜は雷もよく鳴り「明日の朝は雪が積もってるのかな~」と思ったら
みぞれが積もっている程度で「ほっ…」という朝を迎えています。
みぞれならすぐに溶けるので。
それでも、みぞれが降るくらいなので寒い。
こんな季節は保存食作りに最適。
気温が低くて雑菌が繁殖しにくいから。
北陸の家庭で作る保存食に『大根寿司』があります。
大根を塩漬けにし、そこに塩漬けした魚を挟み麹でさらに発酵させます。
大根を蕪にすると『蕪寿司』。
どちらも工程は同じです。
”べったら漬け”にしめた魚を挟むって感じですかね。
今期は実家の母の味を再現したくて作り方を習って来ました。
母の作る大根寿司は薄味で麹が甘くて添加物が入っておらず箸が止まらないの。
ところが…
この大根寿司、一日で完成しないんですね。
① 大根を食べやすい大きさに切り2~3日重しをかけて塩漬けにする。
② 大根の水が上がってきたらしめ鯖を一晩酢につける。
③ ①②の準備ができそうな頃に麹を作る。
④ ③の麹が出来たら①の大根の水気を切り②の魚を挟む
⑤ 樽に麹と④を交互に敷き、途中に彩と香りに人参と柚子の皮の千切りをパラパラまく。
⑥ ⑤に重しをし、3~4日漬ける。
⑦ ⑥の水が上がってきたら桶をひっくり返して重しをして水分を切って完成。
最低1週間はかかるみたい。
それも途中に結構手間をかけなければならない。
今まで、何も考えず食べていたけど…
うちの母は大根を作るところからやっているから
これはかなりの手間暇が掛かっていますね。
でも、その手間暇のお陰か
私はここ数日、お通じが本当に良くなりました。
いつもはこの時期、冷えと運動不足で便秘に傾きやすいのですが…。
先日、NHKの朝ドラで主人公の祖母が
『三里四方の食によれば病知らず』と言っていました。
これは、半径12キロの範囲内でとれた野菜を食べていれば健康で長生きが出来るという意味の格言です。
土地に伝わる保存食はその土地で手に入り易い旬の食材を使うので『三里四方の食』になります。
そして、それを保存するときには保存に一役買ってくれるその土地の菌を使います。
つまり住んでいる土地の保存食を食することは土地の菌を食することになり腸内細菌も喜んで健康でいられるんだと思います。
3歳までの腸内細菌叢が生涯の腸内細菌叢の基となると言われています。
それは免疫力の基でもあります。
これから腸内細菌を増やして行く子ども達には育った土地の菌を沢山与えてあげたいものですね。
そこで、大根寿司よりハードルの低い保存食として
この時期よく作られるのが“味噌”。
保存食というより調味料ですが…。
この時期仕込んだ味噌は”寒の味噌”と言って本当に美味しい味噌に仕上がります。
それも家庭の菌で発酵させるのでそれこそ体に優しい味噌になるはず。
じっくり一人で作るのもよし。
皆でわいわい作るのも楽しいものです。
まゆみ助産院では1月23日㈭に『手作り味噌の会』を催します。
あと、3席空きがあります。
小さなお子様も参加出来ます。
皆で味噌玉を作って桶に投げ込んで日頃のストレスを発散しませんか?
参加ご希望の方は公式LINEよりお気軽にお問合せ下さい。