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実は私、仕事が大嫌いでした

エグゼクティブコーチング終了後、私とクライアントはパソコンを片付けながらこんな言葉を交わしました。

昔みたいに仕事仕事って時代じゃないのもわかるんだけどさ。
うちの社員を見ているともうちょっと真剣に仕事してみたら?って言いたくなっちゃうんだよね・・・。

ある経営者のぼやき

「本気で仕事すると楽しいんですけどね」なんて言葉を後にタクシーに乗り込んだ瞬間、私の中に嫌な感覚が湧き上がってきました。

私も、仕事大嫌いだと思っていたことあるじゃんか・・・

日々、クライアントに向き合い、気づけば仕事大好き人間になっていた私からすっかり抜け落ちていた過去の仕事観を思い出したのです。

校門を出た瞬間、先生モードをOFFにしていた私

2016年にプロコーチになる前、私は語学系専門学校の教員として働いていました。

その頃は仕事を完全に「ライスワーク=生活のための仕事」と捉えていて、校門を出た瞬間に先生であることを忘れたかった!

「先生」としての体面を整えるのは、最寄の駅までが精一杯。OFFモードの時に教え子に会えば、挨拶もそこそこに足早に立ち去る、うつむいてバレないように通り過ぎることもあるという徹底ぶりでした。
(う〜ん、我ながらクズである・・・)

当時は「仕事のためにお金を使うくらいなら、趣味のスキーに使う!」と本気で思っていて、自分のお金で仕事に関する本を買うこともありませんでした。

今の私を知る方がこれを読んだらびっくりしますよね。
書いている私も、当時の自分とのギャップに驚いているくらいだから。笑

仕事を愛するようになった私

あれから約10年。

「教え子すら無視するビジネスライク先生」だった私は四六時中仕事のことを考えている仕事大好き経営者になりました。

時間を忘れて仕事に没頭し、お客様のことを想う。
そんな毎日に大きな充実感を感じています。

でも「仕事を楽しむ」ことは万人にとっての正解ではありません。

なのに、知らず知らずのうちに仕事大好き人間となった自分の価値観が絶対的なもののようにとらえていることに気づいてしまったのです。
それも脊髄反射のように全自動で!

それが私の中に芽生えた「嫌な感じ」の正体でした。

私が「仕事=楽しいもの」という価値観を持つのはまったく自由!

でも、コーチとしての私がその価値観に囚われてしまったら、それに同調できないクライアントの話を心から聴くことができなくなってしまう。

そして、「仕事が辛い」と思っていた過去の自分を否定することにもなります。

「ぼやき」の中から、忘れてはいけない大切なことを教えてもらった瞬間でした。


「何も知らない」からもう一度始めよう

コーチ歴も長くなってくると、自分流の「定説」が育っているのかもしれなません。 それも、知らず知らずのうちに。

だから「みんな違って、みんないい」を体現するのはとても難しい。

何時間のセッション経験を積もうと、何人と話そうと「私は何も知らない」と思うくらいの覚悟がなければ、人の話を心から聴くことなんてできないのかもしれないな。

なんて思った夏の1日でした。

\最後までお読みいただき、ありがとうございました!/


クズ教員だった私が変えたのは、は自分自身の課題と目標に真剣に向き合うビジネスパーソン達との出会いでした。

経営者が自身の能力を最大限に発揮し、組織をよりよくするためのエグゼクティブコーチングを提供しています。

中井コーチになら話せるかもしれない・・・なんて思ってくださった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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