ひさしぶりのメモ帳
ひさしぶりにメモ帳を購入しました。
一体いつぶりだろう。何年ぶり?いや、十数年ぶりかもしれません。
メモ帳を「買う」というのは。
というのも、社会人になってからメモ帳を「買う」という習慣が徐々になくなりました。言い方を変えれば、メモ帳を買うことに価値を見いだせなくなったというのか。
振り返ってみれば、子供の頃は、可愛いメモ帳に胸ときめかせて、そうしたものを見つけてはいろいろ購入していたと思うのです。
でも、大人と呼ばれる年齢になってからのメモ帳といえば、その利便性やシンプルさを重要視しはじめ、可愛らしさを一番に求めることは自然とあまりなくなっていったように思います。
そして殊に社会に出てからのメモ帳は、基本、裏紙。
デスクのうえには失敗したコピーの後始末的に断裁した裏紙を束にしたものをクリップ留めして、それを遠慮なくバンバン使ってやり過ごすのが当然のことのようになっていました。(もちろんエコでもあるので)
そしてそれは職場に限らず、自宅でもしかり。
なんとなくメモ用紙なんて消耗品だし、すぐに捨てるし勿体ないから古紙で充分!という価値観に徐々に変わり、家で使うメモ用紙も基本的に不要な紙切れ、あるいはそれがなければチラシの裏面を活用するなんてこともたまにあったり。でもまあ、メモ自体そんなにするわけでもないので、メモ用紙にわざわざこだわる必要もないよね、という感じで、メモ用紙を「買う」という文化(?)はほぼ自分のなかで消滅していきました。(ちなみに書き残す必要のあるものはノートを使用)
なのですが、この前、久しぶりに立ち寄った蔦屋書店の文具コーナーを何気なくみていたら、おや?と一冊のメモ帳が目に入りました。
書棚の端っこの方で本当に控えめに陳列していたメモ帳なのですが、妙に気になり手にとってみると、それはイラストレーターの西淑さんが描く鳥の絵柄のメモパッドでした。
なかを開けてみると、あ、かわいい。
絵柄はひとつだけでなく、数パターンあり、紙質もなかなか上等なもので、一気に胸がときめきました。
ながらく市販のメモ帳を無視して生きてきた自分でしたが、久しぶりに可愛いメモ帳を目の前にしたらとたん、購買意欲がモリモリッとわいてきました。
これに「することリスト」とか「買うものリスト」とか、もろもろ浮かんだことをメモして机のうえに置いたり、手帳に挟んだりしたら気分があがりそう。そんなイメージもわいてきたら妙にワクワクしてきて、ひさしぶりに浮き浮き気分でメモ帳を持ってレジへ向かいました。
で、今、その購入したメモ帳に「することリスト」を書いて、PCの脇に置き、にんまりと眺めております(今はスワンの絵柄)。うん、可愛いなー。たかがメモ帳。されどメモ帳。ささやかなものですが、心なしか気持ちが上がって、モチベーションも上がったような…、気がします(たぶん)。
不思議なもので、物によって扱いの差別をするつもりはないのですが、自然と素敵なメモ用紙だと書く字がわりと綺麗になります。裏紙とか古い紙切れとかのときには、ミミズが這ったような自分にしか分からない字を平気で書いていたのですが、この可愛いメモ用紙に向かうとなんとなく背筋が伸びるような、笑。
ちなみにこのメモ用紙はもちろん、単なるメモ書きにだけでなく、メッセージを書いて誰かへのレター代わりにも使えると思うので用途はいろいろあると思います。
ほんと、メモ帳一冊、というささやかな買い物ではありましたが、良い買い物をしたなーという満足感がありました。たぶん、自分のなかでキラリと光る小さなトキメキを無視せず、きちんと拾いあげた買い物だったからかもしれません。そしてそんな買い物は、そのお値段に関係なく、豊かな気持ちにさせてくれるものだなあと改めて思います。
そんなわけで、ひさしぶりの乙女心揺さぶられる素敵なメモ帳。
最後まで大事に使いきろうと思います。
量もたっぷりあるので(100枚)、この一冊だけでも長持ちしそう。
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