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麻佑子
2018年9月24日 21:47
ある時木蓮の花が ぽたりとおちたまあなんといふあかるい大きな音だつたらうさやうならさやうなら山村暮鳥ーーーーーーーーーーー今現在、日本語の詩の中で最も好きな、山村暮鳥の「ある時」。私が諳んじることのできる数少ない詩。さよなら、という言葉を用いても、からりとして朗らかで湿っぽさを感じさせない類なき詩。わたしもいつか、自らの身を以ておちるとき、暮鳥が耳にした木蓮のごとく、
2018年9月7日 19:41
一人の人間の手におえるのは、自分だけだと知れ。誰かのためにできることなど、何もない。みんな自分のためにしか生きられないし、生きるべきではない。自分の機嫌をとることすら、容易くはないと、すぐに気がつくだろう。「誰かのために」が、「自分のために」と同義になるその日まで、誰々のために、と口にするな。その人の反応に一喜一憂して、何かがこんがらがってしまう。中途半端に、他人を自分の道に巻き込
2018年8月21日 23:09
彼女はもう忘れてしまったかもしれないけれど地下道の階段を上がったところでこんな話をした。「4万円のコートを着て、400円の下着をつけた女より、4万円の下着をつけて、400円のコートを着られる女になろうよ。」あれから10年以上経つ。今でも私は何か目の前にあるものの表層のその下にあるものを見ようとする。翻り、いますぐにコートを脱ぎ捨てることができるか。時々、自分