不登校とICT利用を考える

私は長男が初めて不登校になった10年ほど前から
不登校の子どもたちに
もっとICTを活用したらいいのにな、と思っていました。

不登校支援の活動を始めてからは
実際に、毎年地域の自治体に向けて
不登校の子へのICT活用をお願いしてきました。

コロナ禍とGIGAスクール構想が重なって、
あっという間に一人一台端末が実現し、
義務教育期間だけでなく
多くの通信制高校でも、オンライン授業が行われるようになりました。

当初、よかったなあ、と思っていたのですが
これがなかなか難しい面もあるようです(><)

まず、不登校になったばかりの子は
学校のことを思い出したくない^^;
学校の「絵」自体見たくないのです。

また、学習自体に拒否感が強い。
気持ちが落ち着かなくて勉強どころではない。。。

みんなが学校でこの授業を受けていると思うと
行けない自分がもどかしく苦しくなってしまう。。。

などなど、「学校の場」そのものが
子どものプレッシャーになってしまうようなのです。

また、通信制高校のオンライン授業は
「高校からは頑張って通おう」
と思っていた子どもたちの気力を奪い、
学習する気持ちがなくなってしまうといった
状況を招くこともあるようです。

うちの次男が選んだ通信制高校のwebコースのように
最初から「オンライン授業を受ける」という心構えだったらいいのですが
通うつもりだった子にとっては
オンライン授業がかえって仇となってしまうことがあるのです。

不登校の子どもにとって
「勉強が遅れる」ということは
不安を増大させる一因となります。

もちろん、経済的に余裕があれば
塾や家庭教師、フリースクールなどで対応すればいいのですが
すべての家庭にそれが可能かと考えると
やはり公教育の助けは必要なのではないかと思います。

オンライン授業によって学習を止めないことや
教員やスクールカウンセラーとのやり取りを
ネット上で行うことができるなど
不登校とICT活用は、とても相性のよい面があります。

必ずしも在籍校の授業じゃなくてもいいので、
民間と連携するなどして
いつからでも再開できるオンライン授業を用意するといった
工夫ができるといいのかもしれません。

子どもの状況をよく見ながら、
学習する元気が出てきた段階で
うまくICTが活用できるといいな、と考えています。

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