西ネパール・ヒマラヤ最奥の地を歩く 稲葉 香 著
"植村直己冒険賞受賞"
Twitterのニュースが、なんとなく氣に留まり珍しく記事を読んだ。
日本人の女性なんだぁ!しかも、私と年齢も近い。そして、同じ名前。
単純だけれど、なんだか嬉しくなった。
わたしは、本格的な登山経験は無いけれど、幼少期にテレビや映画で観たドキュメンタリー番組の記憶が去来した。
著者の稲葉さんは、若い頃に難病を患い、今もまだ向き合っていらっしゃる。
体力も充実し、体格にも恵まれている屈強な男性でも、ヒマラヤ最奥の山に挑むのは、そう簡単ではないはず。
一体、どうやって成し遂げたのだろう?
興味が湧き、ずっと頭の中に残っていた。
日々の忙しさに流され忘れかけていた頃、また目に入ってきた出版のツイート。
早速、手に入れ、読み進めた。
前半は、美しさと厳しさが同居する山々や花、動物。暮らす人々の日常を切り取った写真の数々。
稲葉さんは、日本人として初めてチベットへの入国を果たした河口 慧海という僧侶で探検家の存在を知り、それがきっかけで、彼が辿った道を行きたいと、厳しい道のりに挑んだそうだ。
河口 慧海もまた、稲葉さんと同じ難病を抱えていたのだ。
他人事ながら、なんとも言えない不思議な説明の出来ない感覚が胸の奥から湧き上がってきた。
読み進めた途端に、まるで、作られた架空の物語を追うような、フワフワと雲の上から眺めているような気持ちになった。
チベット語で、水晶を意味する名前が付いた聖なる山、シェー山。
山頂にある湖から届く音が峡谷に鳴り響き、龍が吼えるように聞こえることから、シェー・ギリウォ・ドゥクタ山、龍が鳴く水晶山と呼ばれている。
村々で行われる祭司や日々の祈り、受け継がれて来た信仰や移り行く時代の流れに変化してきたもの。
過酷なルートを進みながらも、滞在した土地、村々で体験されたお話は、わたしにとっては、お伽噺のように通り過ぎて行く。
こうして、今、この瞬間も営まれている日常なのに。
どのページにも、ハッとする発見があったけれど、特に印象深く響いた話がある。
"アムチー"という、チベット医のことが書かれている。
私も現地で体調が悪くなったら診てもらいたいと前から思っているが、どういうわけか私の場合、ヒマラヤに行くと体調が必ずといっていいほど良くなってしまうのでまだその機会がない。(中略)
日本のように便利な環境で生活をしていると、体本来の力が眠ったままだが、ヒマラヤ・ネパールのような環境が厳しいところでは、体が目覚めるのではないか。体の力が呼び覚まされるように思う。
ちょっと荒業かもしれないが、
体感して得られた力は、頭で考えるよりはるかに大きい。
スケールこそ大きくかけ離れているけれど、私も、人里離れた山や静かな森の樹々の中に立つと、気持ちが落ち着いたり、心が癒される。
自分1人ではもう、抱えていられないほど、いろいろな出来事が重なって、苦しくて、悔しくて、辛かった時、氣力もすっかり落ちていた頃、訪れた、とある地に降り立った途端に、呼吸が楽になって、目も開き、楽になった事をふと思い出した。
そして、そこで感じて、確信したことが、半年後に実現した。
満たされて、幸せな時間を経験することが出来た。
稲葉さんが書かれていると同じく、人生の宝物のひとつになった。
ほんの少しだけど、強くなれた今のわたしに続いていた時間だった。
名前が同じだから、なんとなく惹かれた事がきっかけで触れた一冊。いろいろな繋がりを感じて、楽しかった。
そうそう、稲葉さんは、美容師さんでもある。こちらも氣になって、ホームページを拝見したところ、一緒に髪に関するワークショップなどをされている美容家さんに繋がった。
またわたしが好きなものが!
もう半年以上、体が悲鳴を上げ続けていて、還りたがっている。自然のものを欲するエネルギーが呼び寄せたのかなぁ。
大好きなダマスク・ローズの花びらを粉にしたトリートメント。
"香り"が全てを優しく癒してくれる。
一緒に届いたカードが、これ!
吉祥天??
ラクシュミー‼️
その美容家 森田要さんの法人名が
ラクシュミーでした…。
少し前に、ラクシュミーの話をしていたので、更にビックリ!
というか、もう最近は、
なるほどね…という感覚になってきた。
体も心も、求めずに、
ただ聴いてあげていれば、
自然に必要なものに
繋がる。
越えられないと思えば、
ますます遠ざかっていく。
高い峯に観えるものは、
実は、自分の中に既に在る。
信じ続けることが、そこに
連れて行ってくれる。
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