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第二章:レプティリアンの影とライトワーカーの使命
ベガの記憶を取り戻した私は、ウリシュナからの言葉を深く心に刻みながら、地球に迫る新たな脅威について聞き入った。
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ウリシュナの言葉は静かでありながらも、その奥に潜む緊張感が私の胸を締め付けた。
彼女は語り続ける。
彼女の口調は確信に満ち、宇宙に広がる危機の全貌を私に伝えようとしていた。
「レプティリアンたちは元々平和を重んじる星で独自に進化を遂げた種族でした。しかし、彼らの文明が高度化するにつれ、ある特定の血筋が『完全な支配』を求め始めたのです。その結果、彼らの進化の方向性は歪められ、欲望と支配のエネルギーが彼らの生存の中心になってしまった。
そして、彼らの王ゴルゴッサ――
彼はその象徴とも言える存在です。」
ゴルゴッサの名前が口にされると、その響きに宇宙の暗闇が振動するかのように思えた。彼の名は恐怖そのものだった。
「彼らは最初、自分たちの星でその力を振るい、すべてを手中に収めた。しかし、それでは満足できなくなり、宇宙へと手を広げました。ゴルゴッサの策略は巧妙で、最初は他の星々に技術や知識を提供し、友好的な顔を装います。しかし、実際にはその星々の文化やエネルギーを吸収し、支配下に置くのです。その影響は、思考や感情、そして文化に、ウイルスのように浸透する形で現れます。彼が狙うのは、今この瞬間も地球なのです。」
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私はウリシュナの目をじっと見つめた。
その瞳の奥には計り知れない真実が宿っているように感じられる。
私は彼女の言葉を聞きながら、無数の疑問が頭をよぎった。
どうして地球が?どうして私たちが標的になったのだろう?その問いに答えるかのように、ウリシュナは続けた。
「地球は、宇宙の中でも特に特別な星です。その理由は、あなたたち人間が持つ可能性とエネルギーにあります。感情、想像力、直感――これらは地球に住む人々が自然に使いこなしているものですが、それらのエネルギーは宇宙でも類を見ないほどの強力な波動を生み出します。ゴルゴッサにとって、それは支配する価値がある、いや、支配しなければならないものなのです。」
私はウリシュナの言葉を聞きながら、脳裏に広がる地球のイメージに胸を締め付けられた。
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青く輝く星、そこに生きる人々や生き物たち――
その全てが奪われる未来を想像するだけで息が詰まりそうだった。
「でも、私たちは何をすればいいの?」
私は問う。
「そんな強大な存在に、どう立ち向かえばいいの?」
ウリシュナの表情が少し柔らかくなり、その声は少し穏やかになった。
「あなた一人で戦う必要はありません。
宇宙は多くの星々と繋がっています。かつてゴルゴッサと戦った者たちも存在します。そして何より、地球にはまだ希望が残っています。
地球に住む人々の多くは自分たちが持つ本当の力に気付いていない。彼らの感情、思考、意志――それらは宇宙でも類を見ないほどのエネルギーを秘めているからです。
そして地球には、『ライトワーカー』と呼ばれる存在がいます。
彼らは闇に飲み込まれることなく、自分自身と他者の魂の光を守り、広げる使命を持っています。
ライトワーカーとは、地球と宇宙を繋ぐ橋であり、絶えず光を広げる者たちなのです。」
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「私もその一人だと言いたいのですか?」
「あなた自身がそう思うのであれば、それが答えです。」
ウリシュナの声は優しく、けれどその中に力強い確信が宿っていた。
「ライトワーカーは特別な力を持つ者だけではありません。彼らの力は、日々の選択や、他者への愛と思いやりの中に宿ります。あなたのように、真実を求め、それを伝えようとする姿勢もまた、光を灯す行為なのです。」
ウリシュナは続けて、ゴルゴッサの策略の詳細を語った。
彼は直接的な暴力や攻撃を用いるのではなく、その星の人々の欲望や恐れを増幅させる形で支配を広げる。
地球においても、彼の影響は既に現れているという。
「例えば、あなたたちの社会に蔓延する過剰な競争や分断。環境を破壊しながらも成長を優先する経済構造。そして、恐怖や不安を煽ることで利益を得ようとするメディア――。ゴルゴッサは、目に見えない形で社会の構造そのものを侵食していきます。」
私はその言葉に、思わず震えた。
それはあまりにも身近な現実の話だったからだ。
社会の不平等、自然の破壊、人々の間に広がる孤独と不安。
それらすべてが、ゴルゴッサという存在に繋がっているのだとしたら――。
「では、どうすればいいのでしょうか?」私は再び問いた。
「そんな深く根付いた闇を、どうやって光で照らせば?」
「それは、個々のライトワーカーが自分自身の光を見つけることから始まります。」
ウリシュナは言った。
「まず、自分の心の中にある闇と向き合い、それを癒すこと。その後に、他者と繋がり、光を共有していくのです。」
彼女の言葉を聞きながら、私は自問した。
自分自身の闇とは何だろう?恐れ、不安、過去の後悔――
それらを抱えながらも、私はどう生きるべきなのか。
ウリシュナは微笑んで言った。
「あなたの中にある小さな光は、思っている以上に強いものです。その光は、他の誰かの光と繋がることで増幅されます。そして、その連鎖が広がるとき、ゴルゴッサのような闇の勢力も対抗することが難しくなるのです。」
ウリシュナの話を聞き終えた私は、深い沈黙の中で考えた。
自分ができることは何だろう?
私はライトワーカーとして何をするべきなのだろう?
その答えはまだ見えなかったが、ウリシュナの言葉は確かに私の胸に光を灯した。
ライトワーカーとしての使命――
それは決して大きな英雄的行為ではなく、小さな光を絶やさず、他者と分かち合うことから始まるのだと。
「ゴルゴッサの影がどれほど強くとも、光は消えない。」
ウリシュナは最後にそう告げた。
「あなたがその光を守り続ける限り、それはいつか宇宙全体を照らす灯火となるでしょう。」
私は深く息を吸い込み、心の中で静かに誓った。
この小さな光を守り、次へと、次の世代へと繋げていく。
それこそが、私に与えられた使命なのだと。
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![華真鈴 maki](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159787050/profile_29624b3b55da524a85d0d1bf51231e78.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)