
『マッシュル』のBBBBダンスから考察するダンスを“見る”楽しさ
ブリン、バンバン、ブリン、バンバン、ブリン、バンバン、ボン♪
現在放送中のアニメ『マッシュル-MASHLE-』の第2期OPテーマ曲であるCreepy Nutsの『Bling-Bang-Bang-Born』がバズっている。
YOASOBIの『アイドル』が大バズりを見せていたが、流行はもう次へ移り変わっている。常に情報をキャッチしないとあっという間に置いていかれそうだ。
OPで流れる『Bling-Bang-Bang-Born』ダンス・通称BBBBダンスは、簡単な振り付けでみんながマネして踊りやすいという、まさにTikTokで流行りやすい特徴を持っている。
また、『Bling-Bang-Bang-Born』の中毒性もすごい。何回も聴きたくなるやみつきソングだし、気づけば頭の中で流れている。キューピーたらこのCMソングかよ……。
だが、一緒に踊れるダンスのキャッチーさとクセになる楽曲だけがバズりのきっかけなのだろうか。
一緒に踊るだけじゃないダンスの視覚的な楽しさ
近年、振り付けがあって一緒に踊れる楽曲が多い。TikTokの「踊ってみた」動画によってブームを起こしてやるぞ~! というアーティスト側の作戦もあるのだろう。
楽曲がバズるためにダンスは欠かせないのかもしれない。「踊ってみた」や「弾いてみた」など、いろんなアプローチで楽しめるのが重要なのはたしかだ。
ただ、ダンスは振り付けをマネして踊るだけではなく、踊っているのを“見る”楽しさもある。
ブンブンと腕を左右に振って身体を上げ下げするBBBBダンスは、妙にシュールで面白い。『マッシュル』OP映像でキャラクターが踊っている様子を見ると、なおさらそう感じる。
加えて、振り付けがしっかり音やリズムにハマっているのが見ていて気持ちいいのだ。
ダンスの楽しさは大きくわけて2つあると思う。実際に身体を使って踊る楽しさと、踊っているところを見て楽曲のリズムを感じる視覚的な楽しさだ。
バズるダンスは両方を兼ね備えていると思う。カンタンで踊りやすく、見ているだけでノリノリになれて気持ちいい。
『Bling-Bang-Bang-Born』は、その中毒性と見ても踊っても楽しい振り付けがあわさったからこそ、ここまで人気が出たんだろう。
ダンスと「踊ってみた」の可能性
僕は「踊ってみた」動画を見るのが好きだ。楽曲をただ聴くだけじゃ味わえない楽しさを感じられて、一粒で二度おいしい体験ができるから。
そして、ダンスが苦手だったり気恥ずかしさだったりで踊れない「ほんとうは自分も踊ってみたさ」の欲求を解消してくれるから、という理由もあると思う。
ダンスのうまみを取り入れて「踊ってみた」で愛されるような楽曲が、言語を問わず世界レベルで人気になるんだろう。