華流ドラマ感想「明蘭~才媛の春」の原題の「知否知否応是緑肥紅痩」の意味について考えた(1)
わたしは、youtubeの「李姉妹ch」をチャンネル登録している。
中国語の勉強のために見始めたのだが、最近では中国の文化情報についてもよく取り上げていて、これもとても面白い。
その中の、エンタメ情報で、このドラマも取り上げていて、面白かったというので、さっそく見てみた。全73話という長さなので、全話見たわけではないが、さすが、李姉妹の言うだけあって、とても面白かった。
ただ、ネット上では、日本語タイトルが、原題のタイトルとあまりに違っているので、話題になっているようだ。
では、宋代で「千古にして第一の才女」といわれる女流詞人・李清照の作「如夢令・昨夜雨疏風驟」とはどんな詩なのだろうか。
なるほど、確かに格調高い漢詩の世界を垣間見た感じがする。
でも、ドラマの内容を見ると、「ヒロインの成長とともに、季節は世のあらゆる出来事をよそに、時季が来れば移っていく」という意味でタイトルにしたのではないと私には思える。
このドラマ、ストーリーは、一見夫婦愛を描いた良妻賢母ものだけど、テーマは「激動の時代の家族関係~フェミニズムの視点からみる~」だと思う。その骨太のテーマに合わせて、李清照の「如夢令」をもってきたのではないだろうか。この方も、先駆的なフェミニスト的な女流詞人ですものね。
だから、「季節は世のあらゆる出来事をよそに、時季が来れば移っていく」という季節とは、時代の意識のことをいっているのだと思う。
変わりゆく女性の意識を反映して文化や芸能も、新しいものになっていく。ドラマの作り手にもその意識がなければ、面白いドラマは作れない。
グングンと実力をつけてくる中国ドラマの進化は恐るべしである。
タイトルだけでこんなに長くなってしまったので、ドラマレビューは、またの機会とする。
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