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鷺娘~恋に迷いしわが心~玉三郎が魅せる幽玄の世界


九月大歌舞伎の第4部 映像×舞踊 特別公演 「鷺娘」を見てきました。

歌舞伎座は、コロナ対策を徹底していると聞き、友人と2人で、第4部だけ、玉三郎だけ観れればいいやと行ったのですが、これがすばらしかった。

映像と舞踏の組み合わせ?しかも玉三郎による口上と、滅多に見れない歌舞伎座の舞台裏まで解説してくれるって、どんななの?と想像もできなかったけど、さすが、これぞ人間国宝という舞台でした。

歌舞伎初心者の私ですが、玉三郎は、話しても、立っても、歩いても、踊っても、何をやっても美しいのだなあと。惚れ惚れしましたね。

口上から歌舞伎座の舞台裏の解説まで、観ているうちに、映像と実演の境目がわからなくなっていくような演出がされていて、それが、舞踏の映像と実演に繋がっていくわけで・・・演出家としての玉三郎のすばらしさに感じいること間違いなしの舞台です。

そして、玉三郎が踊る「鷺娘」のなんと魅力あることか。

●雪が深々と降る池のほとり。
 妄執の雲晴れやらぬ朧夜の 恋に迷いし我が心

あわれみたまえ我が憂き身 語るも涙なりけらし

ああ、わたしとしたことが、どうしてこの人にもっと早くに嵌まらなかったのだろうか。過ぎた年月を悔やんでも悔やみきれない夏の終わりでした。



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松幸 けい
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