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【随想】「大国と小国」の関係

 小国は大国を“同盟国”として頼りにしているが、大国は小国を同盟国と見做してはいない。
 自国に従う“朝貢国”として認識しているようだ。昨今の大国の傍若無人ぶりをみていると、そう思わざるを得ない。
 小国に“あつ”を掛ければ掛けるほど、ますます自国の意のままになると考えているフシがある。
 それは大国の驕りでしかない。
「胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」とは、いったい何世紀前の喩え話じゃ。
 大国の指導者よ、肝に銘じよ。“あつ”の掛け過ぎは、小国の“離反”を招く結果になるコトを。そして、自国の破滅を導くコトを。
 離反した小国は、反対勢力の陣営に加わるかも知れない。「敵の敵は味方」とばかりに。例えば、
 米国から中国への鞍替えとか。
 20世紀最後の軍事大国が孤立する。世界のパワーバランスが激変する。これまで体験したコトのない災厄に襲われる。当たり前の明日が、当たり前でなくなるかも知れない。
 そんな未来を防止するため大国は、同盟国﹅﹅﹅である小国を保護しなければならない。それが大国に課せられた使命であり、義務でもあるのダ。

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