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「看板」と「覚悟」
仕入れて、価値を乗せて、売る。これがビジネスの基本であり、それによって対価としてお金を得ることができます。ただ、既得権益を持っている大きな組織ほど、実質的な価値が乗らず、場合によっては価値が減少してることもあります。
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「実質的な価値」というのは、誰かにとっての利益となるコトとも言えます。
反対に、「実質的ではない価値」は虚像の看板です。古くから続く風習や大きな組織は、当たり前のごとくそこにあり、「なんとなく」購入されますが、誰かにとっての利益がない場合があります(販売者の金銭的な利益はあります。逆に言うと、それしかありません)。
場合によっては、この販売者を通すことによって、本来の価値より低下するケースもあります。
あくまで例えですが「新鮮な魚が消費者に届くまでに、多くの中間業者を挟むことによって、新鮮でなくなる」など。
中間業者は、魚を効率的に多く運搬したり、鮮度を保ったり、速く届けたりと、なんらかの価値を持っていることがほとんどだと思います。ただし、まれに「何もしていないのにけど、何となく昔からの風習で間に入っている」業者がいます。間に入っていることで鮮度を落としているのに、そこに対価が発生しています。
そういった業者(組織)は、自分たちがそうしてしまっているという自覚がないことも多いです。消費者も意識することなく購入していたり、気づいていても「風習」から変えられないことが多いです。あくまで感覚的にですが、日本ではこういったことが多いんじゃないかなと思います。
消費者が考え、「大量生産大量消費」から「サステナビリティ」に移り、時代において、長期的には「実質的ではない価値」は徐々に排除されていくのではないかと思います。
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実質的価値を生み出すことができても、売る努力をしないことには売れません。価値が市場に並び、知ってもらうことがまず必要です。
そして難しいのは、「今までの当たり前(虚像)」ではなく「新しい価値」を買う圧倒的な動機をつくることです。販売者の信頼(看板)が強ければ比較的軽度でも切り替わるかもしれませんが、マイナーな販売者の場合は、同期が圧倒的でない限り、価値ではなく「今まで通り」が売れ続けます。
仮にうまくいって売れた場合には、売れ続ける仕組みや動機をつくることも必要です。それも含めて信頼の構築となります。そうなって初めて安定したビジネスとなります。
ただし、売れ続けても価値の定期的な確認は必要です。これができないと、いつの間にか虚像に成り下がってしまいます。
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「今まで通り」は「看板」によって成り立っていることが多いです。同じか、それ以上の価値を提供するマイナーな販売者にとって、看板に変わるものは「覚悟」です。
むしろ、今でこそ大きくなっている組織、事業、商品でも、一番最初は「覚悟」から始まっているのだと思います。
販売者としてまずは価値をつくることが必須ですが、価値をつくりだした後には、競合や既存の大きな看板に惑わされず自分の価値を信じて、粘り強く、覚悟をもって推進していくことが大切です。
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地元×スポーツで独立した人の試行錯誤
地元で、地域×スポーツ分野で独立した僕の現状報告や試行錯誤を記していました。
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