ママ目線:親子でたのしむ帝国ホテル東京
先週のイベント(前回記事)のための滞在先は、帝国ホテル東京。息子と夫と3人で宿泊しました。
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チェックインをするためフロントへ行くと、艶やかな黒髪と健やかな笑顔の女性が迎えてくれて、一緒にいた息子を見て『4歳、ですよね。わたしも娘が4歳なんです。』と話しかけてくれた。
道中の気遣いや、飛行機に乗るのは怖くなかったか、娘はまだ飛行機に乗ったことがなくて… など会話をして、
話しながらもテキパキと手続きしつつ、「ママいつもおつかれさまです」「お互い様ですよ」「ふふふ」と、お互いの母業を労いあってフロントを後に。
そのフレンドリーさは、あたらしいママ友を得たかのような心温まる感覚だった。
部屋に着くと、まず用意されていたのがこちらのショーケースに入ったデザート。
シャインマスカットは息子の大好物だけど、あまりに芸術美に飾られているので食べられるものと思わなかったよう^_^
お部屋はリビングスペースと寝室に分かれていて、両面にテレビ。
部屋には友人たちが訪れてくれて、中でも特にアートに関心の高い友人が、部屋の絵画に注目した。
これらは南桂子さんという版画家の方の作品で、友人は作品集も持っているとのこと。
繊細で刺繍みたいだと表現していて、はじめてまじまじと眺めた。
確かに版画とは思えないほどの細く繊細な線。エッチング(銅版画)というらしい。よく見るとそれぞれの線の太さなどに濃淡があるのは版に詰めたインクの量とプレスの強度が関係しているのか、繊細な技法が印象的だった。
「美術館の中にいるみたいだね」
と、他の友人が言ってくれたことにも、すごく感謝している。その後この部屋で過ごす時間に、間違いなくその言葉が響いていた。
その夜は夫の友人たちもこの部屋で集まって寛いでくれて(わたしは出掛けていた)、集えるお部屋にして良かったなと思った。
そもそもこの部屋にした決め手は、『クッションと絨毯の模様』だった。
写真だけで宿を選ぶとき、心地よく過ごすための吟味をする上で、そういう感覚を大切にするようにしていて、大正解だった。
やっぱりいいなぁ、とクッションを撫でながらしみじみ思った。
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朝食は、ブフェレストラン【インペリアルバイキング サール】でいただいた。
7時台はまだ席が空いていて、案内してくれた方がサラリと、
「こちらですと、電車が見えます」
と奥のガラス張りの線路側の席まで案内してくれた。
息子が電車大好きな年頃なのをよくわかってらっしゃる。大喜びの息子だった。
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二泊のうち、初日はイベントだったのでコンディションを優先するため、わたしはごはんと味噌汁、和の一品をいくつかいただくだけに留め、翌朝はたっぷりゆっくりいただいた。
息子は大好きなフルーツを好きだけ乗せて、おおきなシャインマスカットが口から落ちないように手を当てている。食べムラのある年頃にはバイキングがありがたい。
目の前でオムレツを芸術的美しさで作ってくれるコーナーがあり、注文してその場で待っていたら、年配の男性が『ソフトクリスピーお願いできる?』と尋ねていた。
(たしかそういったワードだったと思う)
オムレツ作りシェフが、すぐさま『では、3分後にお越しください』と答えると、男性は『ソフトクリスピー3分で出来るの?』と驚いた様子だった。
ソフトクリスピーってなんだろう、パスタのアルデンテみたいなかんじで、焼き具合の指示なのかな、あの男性とシェフの掛け合いが、なんだかかっこよかった。
朝食後、12時チェックアウトなので、時間に余裕がある。
なにしよっか、と息子に言うと「かくれんぼ!」と言うので、よおおーーし、と全力でかくれんぼをすることにした。(部屋で)
はじめはカーテンやクローゼットの中に隠れたりしていたけど、だんだん物足りなくなってきて…
ソファの後ろに隠れたり
サイドテーブルの中にも隠れてみたり。
…ここでわたしは、どこに隠れてもホコリが見つからないことに、驚きが隠せなかった。
まさか、家具をすべて移動して清掃してる?
ひとしきり、かくれんぼを楽しんだら、次は「クッション祭り」をするとのこと。
そんなこんなして遊んでいたら時間になった。
出る寸前、綺麗だなぁと思っていた薔薇をお持ち帰りしたくてフロントにコールしたら、快くOKしてくれた。
なにか包むものお持ちしましょうか、と聞かれたけど、その場にあった新聞などで包んでいった。
そうして帰りにガルガンチュワで、お土産を買って帰った。
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滞在の最後に持ち帰った薔薇は、今も我が家のリビングに飾っていて、見るたびに思い出が蘇る。
帝国ホテルでのはじめての滞在は、その随所に見られるフラットでフレンドリーな雰囲気が、わたしたち家族に深い喜びをもたらしてくれた。
あの場所は、誰に対しても開かれた空間で、一人一人を家族として迎えるような、誰もが歓迎される場所。
特にこどもに対するスタッフの温かな接し方と配慮、適切な距離感が、滞在中いつも安心と愛情を与えてくれていた。
今回の滞在は、家族の2023年のたのしい思い出となった。
息子も覚えていてくれたらいいな。
読んでいただき、ありがとうございました!
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