雲が星屑みたいな日の、見上げる紫陽花の散歩
梅雨の中頃。確かに雨は多いのですが、晴れ間や曇りなんかでも
割とサラッとした涼しい風が吹いている熊本です。
毎週通っている近くの湧き水汲み場での散歩。
前回は紫陽花が咲き始めた頃だったので、満開を楽しみにしていたら、
すっかり”たわわ”でした。
ぽわっとぎっしり。一枚一枚の花びらが本当に、美しいですよね。
この近所の紫陽花は高い位置に生えているものが多くて、
下から見上げる紫陽花も新鮮でいいなぁ、と思いました。
光を透かした裏側まで美しい紫陽花たち。
紫陽花の屋根から、青い田園風景を眺む。
水が張られた田んぼを見渡したら、この日、青空の雲が星屑のように見えて、それが田んぼにも映されてより一層美しく。
しばらく目を細めるように見惚れてしまいました。
ふぅ、と下を見ると、足元にも星屑のようなお花が。
雑草のようですが、薬草やハーブティとして活躍していたり、占いに使われたり、強い魔力があると言われていたりと多くのポテンシャルを秘めた植物のようです。
お気に入りの小路を進むと、珍しい花?が咲いていました。
亜熱帯地方の香りがすると思ったら、やはり古来は熱帯性植物で、
いまは温帯の山野に生息する植物のようです。
調べたらこれも薬草、染料、食用にもなるらしく、この地域の植物たちの実用性の高さが、自生なのかどなたかの計らいなのか気になってしまう。
(前回はサボンソウという天然の石鹸になる植物を発見)
それから、誰にも拾われることの無かった梅たちが地面で熟れきって、
辺り一体に、甘い香りを漂わせていました。
___
ここからはあまり面白い話ではないかもしれないのですが。
この地域は空き家が多く、この梅が落ちていた近くも、全く人の気配のないボロボロの民家が鬱蒼と草に覆われていました。
リフォームも出来ないほどのボロボロ具合だけど、なにか惹かれるものがあり。
しかも秘密基地からも車で1分の距離。
誰も住んでいないのならお譲りいただけないか、と思い立ち
空き家の斡旋をされているNPO法人の方に連絡をして、(以前から家探しでお世話になっている)持ち主さんとお話をしていただきました。
そしたら「相続の話し合いが長引いていて現在売買することは出来ない」とのこと。
分割でお困りなら尚更わたしたちと交渉して価格を決めた上で、代償分割の対象として現金化していただければスムーズになるかもしれませんよ、とご提案したいお節介を一旦留めて
ひとまずは話し合いが落ち着かれたら一報いただきたい旨をお伝えしました。
来年はあの梅が、熟れて落ちて腐って土へ還る前に、
わたしたちが梅干しにして梅酒にして梅シロップにして梅ジャムにして
ああしてこうして、あの豊かな風味を味わうことができたらいいなぁと
そんなことを静かに祈っている日々です。
ご縁があったら、いいなぁ。
読んでいただき、ありがとうございました。