バスに飛び乗ったら、新しい出会いが待っていた - 箱根旅・6月
私は温泉が大好きだ。
メキシコから帰国して、「ずっとメキシコにいるかと思った!なんで帰国したの?」と聞かれたとき、パッと出てきた答えが「日本のアツアツの温泉が恋しかったから」だったくらいには好きだ(なお、ぬるめが多いメキシコの温泉にもアツアツの場所はあるのだ。その話はまた別途)。
ただ、昔ながらの温泉宿は、一人旅を受け付けてくれないところがある。悲しいが、理解はできる。
ということで、6月に、珍しく友人と連れ立って、ずっと行きたかった箱根の温泉宿に行った。
ロマンスカーで友人と落ち合う。オリンピック前だったので私の推しのバレー選手をゴリ押ししたり、反対側の車窓から見える富士山をちらちら眺めたりしていたら、あっというまに箱根湯本に到着。そこからすぐに登山鉄道に乗り換えて、強羅駅へ。
箱根登山鉄道は何度乗っても面白い。スイッチバックするあたりは、箱根ってほんとに山なんだなー!と実感する。アジサイもちらほら咲いてはいたが、車窓から写真撮るの難しすぎた…
強羅駅に着き、まずは腹ごしらえ。しかし強羅駅の周辺は坂道が多くて運動不足にはこたえる…!
ランチ後は、強羅公園でちょっとした観光+コーヒータイム。
ちょうどバラの季節で、バラが満開で得した気分だった。とにかく香りがいい。濃厚な甘い香り、甘い中にもさわやかな香り、バラも種類によって香りが違うんだね。1番良い匂いだった白いバラ、名前は忘れちゃったけど。
強羅公園を満喫した後は、いよいよお目当てのお宿にチェックイン。私は温泉宿に宿泊するとき、夕食前、夕食後(就寝前)、次の日の朝食前の最低三回はお風呂に入る。水温もちょうど良くて最高だった。やはり温泉は正義。そして温泉後のビールは至福。友人は飲めないのだが、私は基本的に気にせず1人で飲んじゃう。友人が気にしないでって言うから気にしないのだ(当たり前だが、自分で飲んだ分はちゃんと払うよ)。
1泊2日はあっという間で、次の日にはもうチェックアウト。宿は強羅駅の近くだったので、友人と駅に到着、からの、強羅駅解散。
友人は仕事があると言うので先に東京へ帰り、私はせっかくなのでもう少し箱根をぶらぶらすることにした。
友人と解散後、強羅駅から出ている送迎バスに乗って、まずはPOLA美術館へ。
すごくオシャレで、現代アートも大好きなので企画展示も面白かったが、思ったよりすぐに見終わり時間が余ってしまった。
帰りの強羅駅までの送迎バスまでは中途半端に時間がある。美術館のカフェで時間を潰そうと思っていたのに、ちょうど早めのランチタイムでほとんど満席だった。
えーどうしよう、と思い地図を見ると、ガラスの森美術館が近くにあるではないか。
その場で少し調べたところ、ベネチアングラスが有名らしい。正直に言うと、それほどガラスには興味がなく、これまで行きたい場所として選択肢に入っていなかった。
ただ、時間はある。POLA美術館からガラスの森美術館までの路線バスもちょうどいい時間。ええいままよ、と、エイヤッとバスに飛び乗り、ガラスの森美術館へ行くことにした。
結果、ガラスの森美術館、はちゃめちゃに良いではないか…!
私は油絵や陶芸は好きなのだが、ガラスは完全にノーチェックで、カウンターをくらった気分だった。興味ないなあ、なんて思ってすみません。ガラスで表現できるものがこんなに幅広いとは知らなかった。これはとんでもないアートだ…!
とくに、デイル・チフーリという現代ガラス作家さんの作品には衝撃を受けた。色使いがものすごいが、さらにその色がガラス越しに透けて、床にも色をつけている。うおー、なんだこれは、と言う思いで、他の人が素通りしていく作品を穴が開くくらい眺めていた。
ベネチアングラスなどの展示もきれいではあったけど、現代ガラスアートが個人的には好きだった。
室内展示を楽しんだあとは、庭園をぶらぶら。ガラスが藤棚のようなところからぶら下がって陽の光をあびてキラキラしており、その遥か向こうには大涌谷の遠景が。アジサイもあった!
庭園に素敵なレストランがあったのでランチも楽しんだ。昼からお肉食べちゃった…。まあ旅先の贅沢は、気にしない。地域経済への貢献だ!
私が1人で昼から肉頼んでビール飲んでワイン飲んでとエンゲル係数限界突破していたら、店員さんがすごく優しかった。笑 それに乗せられて(?)ついデザートまで食べてしまったが、もちろん全て美味しかった!
ランチの後はまた少し散歩して、バスの時間を見計らって退園、強羅駅に戻った。
興味ないと思っていたガラスアートに、とんでもなく衝撃を受けた2日目になった。たまたまPOLA美術館に行って、たまたま時間が余って、たまたまちょうどいいバスがあったから出会えたアートの世界。知らなかったものに出会えるのは嬉しいなあ!
強羅駅からは再び登山鉄道→箱根湯本からロマンスカーで東京へ。ロマンスカーでは、珍しくビールではなくレモンサワーにしてみたが、これが結構良かった。たまにはレモンサワーも、アリだな。
帰りの車窓から見える水を張った田園風景、日本の原風景だね。水鏡になっていて、とても美しかった。
なお、後日、友人とは強羅で現地解散した、と同僚に話すと、「普通一緒に帰りません?」と言われた。現地解散が意外だったらしい。そうなの?
友人も私も合意の上なので、第三者に何を言われても、色んな考え方があるよね、くらいにしか思わないが。この世にはいろんな人がいるんだから、人間関係にもいろんなパターンがあると思う。
私は基本的に、友人が気にしないで、と言ってくれたら、気にしないことにしている。気にしはじめたら、キリがないし。
これが正しいかどうかはわからないけど、コミュニケーションに正解も不正解もないとも思う。
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