「やさぐれ魔法の王女様」 6、分かれ道
カレンが魔法を受け取る日まであと2週間。カレンが魔法の秘密を探ることを諦めると自分が王女だという事を思い出した。それまであまり手を付けていなかった国務に取り掛かるが全く筆が進まない。
カレン
「・・・新しい市長の就任祝い。なんて書けばいいのよ、知らないわよ、こんなやつ」
書類をデスクに叩きつけると灰皿を引き寄せて煙草に火をつけた。ぼーっと文章を考えるふりをして考えないというサボリをしていると、クロムがユイを連れて部屋に入ってきた。その手にはバケツとスコップが握られてい