松下一成 彩方技研

大学を卒業後、サラリーマンへ。その後いろいろあって退職し、やりかけていた色彩、気質を学…

松下一成 彩方技研

大学を卒業後、サラリーマンへ。その後いろいろあって退職し、やりかけていた色彩、気質を学びなおす。今の人、そして次の世代に「生きている、考える、どうすればいい」という自分との対話への橋渡し。その一つとして物語を書いています。よろしければどうぞ。

マガジン

  • 【完結済み】色彩を知らない私は森田研究室に出会った。

    この物語は大学を卒業するため所属する研究室を選び、所属し、卒業するまでの軌跡を描いたものです #高校生 #進路 #色彩 #就活 #研究 #小説 #物語 #教育 #大学生 #技術 #技術教育

  • 空き缶、彩へ舞う

    ―極寒の土地。その土地にある国家。そしてここはその国家の為に勤める労働者の生活母体の建物。理由は分からないが外の世界からは「空き缶」と呼ばれている。

  • 【物語】やさぐれ魔法の王女様

    完結済みのオリジナルの小説です。全21話。文字数は大体18万字あります。少々長いですが良ければどうぞ。

  • 【短編】をまとめているマガジンです

    noteに投稿した短編をまとめておいてます。よろしければどうぞ

  • 800文字ショートショート

    1つの短編は「800字以内」に収まっている時もあるし、いない時もありますが、大体の目安はそれくらいです。読むのに時間はかからないと思うのですが、読むには時間がかかるかもしれません。

最近の記事

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#3 持っている気質や色彩による職業選択だよ

前回からの続きになります。 5.200年前の気質と色の職業分け    まずはこちらをご覧ください。これは1794年付近に文豪ゲーテとその友人である歴史家シラーが描いた気質の職業分けです。  作られたのは今から約200年前になります。このままでは職業の名称や言葉がやや取っつきにくいと思いましたのでこれの2023年版を作ってみました。こんな感じです。    この表を見た時 「自分の気質にあった職業を選べばいいんだ!」と思うのが多血質  「あきらめるな!例え向いてなくても努

    • 「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 【あとがき】

       この物語は昔と今を照らし合わせながら書いたのですが今振り返ってみても「よくこんなことやったよな」と私自身が心から思いました。一応、いろんな人の為に断っておくと森田塾に関して「やる、やらない」という選択は私にありました。だから当然イガさんや院生から渡されたものを「やらない」ということもできたわけです。   じゃあ「なんでやったのか」と聞かれたときに言えることはただ1つだけで、それは自分で行くと決めた先の出来事だったからです。   私は小・中学校と成績があまり良くなく、また

      • 【物語解説】「色彩を学んだ私は自分が有る森田研究室を語ることにした」

        読んで頂きありがとうございました。    この物語は大学3年生の後半から卒業するまで所属した森田研究室での出来事を私目線で描いたものになります。   そして森田研究室を卒業した後、約10年経ってこのような物語に書き起こした理由は「この時の経験・体験が私にとって大きな意味を成すと共に、研究室で意図されたものがこの後の時代、特に若い人たちに必要である」と考えたからです。    森田研究室の活動は全てにおいて基本的に森田先生をはじめとし、院生やイガさんに「ここはこう歩いてみようか」

        • 「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第37話 「森田研究室 卒業」と「もう1つの卒業」

           全然話をしてこなかったのだけれど、これでも一応部活の主将だったのである。工業大学の運動部というそれだけでも部員数はすくないのだけれど、それでも人数の少なかった部活を「何とかしなければ」として様々な取り組みを行ってきた。   例えば今まで全く行われていなかった他大学との合同合宿とか合同練習の企画とか、部活をもっと緩くして参加してもらいやすくするとか。その結果、部員数も増えてかなり賑やかになった。    そしてそんな後輩たちから「松下さん達をきちんと送りたいです」と兼ねてから言

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        #3 持っている気質や色彩による職業選択だよ

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        • 【完結済み】色彩を知らない私は森田研究室に出会った。
          39本
        • 空き缶、彩へ舞う
          4本
        • 【物語】やさぐれ魔法の王女様
          23本
          ¥500
        • 【短編】をまとめているマガジンです
          19本
        • 800文字ショートショート
          57本
        • 自分のことを知る、自己分析
          2本

        記事

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第36話 理系的な文系人、文系的な理系人

           合同合宿が終わり、再び研究室の自分の場所へ座ることに。カレンダーを見ると日付は3月2日。卒業は20日である。もうこの時点では他の4年生は卒業を待つのみの状態であり、言ってしまえば「大学生活最後の遊べる時間」でもある。私の知り合いの中にも海外旅行に行ったりする人たちも居たのを覚えているのと同時に、新生活の準備をしなければいけないため、下宿先を引き払い、帰省している人も中には居た。    しかし、私達にとっては「ここから」だった。    色彩の本を少しだけ開くと私は今までの事と

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第36話 理系的な文系人、文系的な理系人

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第35話 OB会と合同合宿

           2月の中旬に森田研恒例のOB会が開かれることになった。招かれるOBは1期生から10期生。つまり私も面識のある10期生の人たちと会うことになった。    久しぶりに会ったOBの方に言われたのが   「まっつん、顔大分変ったね」    とのこと。これは作業着を渡してくれた方にも言われた。自分では気が付かなかったが大分顔が変わったらしい。ちなみにやつれたとかそういう意味ではない。いや、そういう意味もあったのかもしれないけれど。    OB会が始まる前に11期生の森田塾が行われた。

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第35話 OB会と合同合宿

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第34話 実践の場

           卒業論文を書き終え、森田先生から判子を貰って大学に提出した。あとは査読のようなものを終えるのを待つのと同時に卒研発表の為のプレゼン資料の見直しと、発表の練習が継続された。もちろんこれはゼミでは行われないため、実験班ごとに院生に協力してもらって見てもらい言葉とか見せ方などを突き詰めていくことになった。    卒業論文・卒研発表は大変である。というのを部活の先輩から聞いたことがあったのだけれど、森田研の場合どちらかというと「まとめる」に近い感覚だった。今まで作り上げてきた数多く

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第34話 実践の場

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第33話 全て

           1月に入るとまず本格化するのが研究である。卒業論文の作成。そして卒研発表がある。 ここら辺をざっくりと説明すると卒業単位を認定してもらうためには卒業論文と卒研発表において他の研究室の教授から査読や質疑を受けてそれを見てもらい、認定してもらうという物である。    そのために論文の完成、そして卒研発表で使うプレゼン資料の完成を目指して行く。    それと同時に12期生へ実験の引継ぎも行われることになる。事前に予定を聞き、引継ぎの何というか授業というか講義というか。データや資

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第33話 全て

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第32話 向き合う日々

           色彩と水力学をまとめなければいけなくなった私はまた本とパソコンに向かい合うことになったのだけれど、時は年末に近く、同期の何人かも帰省の予定を話していたり、街もそんな雰囲気を出し始めていた。    とりあえず目の前に出てきた「水力学」をまとめてイガさんに渡さないともっとやることが増えて大変なことになる。    そこで私は割と真面目に取り組むことにした。    水のような流体が流れるときには乱流と層流があって・・・・。という専門的な話をしても全く伝わらないと思うのでざっくりと説

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第32話 向き合う日々

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第31話 伝説の〝カエルくんへ〟と〝水力学〟

           12月に入り、新森田塾は院生になる同期がメインで行っていくこととなった。私は一つやることが減った分、環境論文作成へと手を進めていくことになったわけであるが、問題はここからである。   「何をどうしていいのか全く分からない」    色彩の本を机の上に置いて頭を抱える毎日が始まったのである。    それに付け加えて「共育」と「森田研究室とは」という部分についてもまとめなければならないし、当然、実験、卒業論文、そして3年生への実験引継ぎなども含めて考えて行動しなければいけない時期

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第31話 伝説の〝カエルくんへ〟と〝水力学〟

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第30話 環境論文へ

           2回目の塾が終わると本の引継ぎを行うことになった。3年生と予定を合わせて10期生が私に教えてくれたようにプレゼン資料の作り方を教えていく。    これをやったのは時間的にいえば1年前。しかしつい最近やったかのように感じてしまった。    この本の引継ぎに関して今回は新しい事を始めることになった。1冊目は今やっている従来通りの本引継ぎ、2冊目は絵本をまとめたのを引継ぐということ。そして2冊目に関して私がまず同期の誰かに引継ぎ、それを引き継いだ人が3年生に引き継ぐ。つまり流れは

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第30話 環境論文へ

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第29話 私から見た12期生

           私の時と同じように3年生は森田先生のゼミを受けることから始まった。その進め方というか予定がまるで私たちと同じだったこともあって、見ていると何か不思議な感覚になったのではあるが今回は立場が違う。    実験の内容はもちろんの事、森田塾の内容も引継ぎを行わなければならず、意識して予定表などを見るようになった。   「3年生の時は全く予定なんか気にしなかったのにね」    私の場所に居た同期が予定表を見ながらそう言ってきた。   「まあ、何にもわかんなかったからね」    この時

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第29話 私から見た12期生

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第28話 良きリーダーは良きフォロワー

           10月に入った。この月には文化祭、そして感謝祭が待っている。文化祭に関しては研究でやっていること、森田塾でやっていることの展示。大学の文化祭の1つの側面である「大学をどうしようか考えている高校生」に向けてというのもあるため割と真面目な出し物が多い。    他の学科も研究内容だったり、体験工作みたいなのでラジオを作ったり。そんなのが多くあった。森田研もそんな真面目な出し物の1つではあったためこれは結構簡単に出し物は決まっていった。    まあ一つだけ違うのはおにぎりの販売をし

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第28話 良きリーダーは良きフォロワー

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第27話 共育

           「・・・ということをやってる感じかなぁ」    研究室の見学に来た3年生に自分のやっている研究を説明する回数がだんだんと増えてくるようになった。世間話もするし、他の研究室はどうなのでしょうか。という質問も来るようになる。とはいえ他の研究室の事なんか全然わからないもんだから答える事なんかできないわけで。    もちろん、教科書の作成は継続しているのだけれどこれがまた中々。    教科書関連の本は3冊作ることになった。教科書・テキスト・指導書である。前の2つは何となく理解できる

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第27話 共育

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第26話 新森田塾

          「いままでやったことをまとめて欲しい」    院生から唐突にそう言われた。    まとめる事は言うまでも無く森田塾でここまでやってきたことである。けれども当然そんなのは面倒なので「やりたくないです」が心の中の声。誰だってやだよそんなの。   「全部ですか?」   「全部。塾の1回目からの内容とか」   「でも、私全部出て無いですよ」   「いるじゃん、出たやつ」    院生は同期の方を見つめた。   「じゃあ全部出た人に頼んでくださいよ」   「いや、イガがまっつんにやらせて

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第26話 新森田塾

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第25話 分水嶺

          「これを気質でまとめて」   「はぁ、気質で。ですか」    いつものように突然課題はやってくる。いつものよう先生のゼミが終わって研究室に帰ってくるとホワイトボードに書かれていたのは次やることだった。この時の私は結構疲弊していたのがあってあんまりやる気が無かった。それもそうだろう。これを書いている今の私から見ても「もうこれ、やりたくはないぜ」という気持ちが湧いてくるのだから。    もちろん課題は私以外の同期全員にある。   渡されたのは絵本。これを気質でまとめてきてとのこと

          「色彩を知らない私は森田研究室に出会った」 第25話 分水嶺