工藝とは趣味を含んだ実用品
山本鼎 著『世界工芸美術物語』(昭和57年)を入手しました。
装丁からして、この本自体が工芸品のようで愛でたくなってしまいます。
若い読者向けの優しい口調。工芸が何なのかわからない私にはうってつけです。少々昔に書かれたものですが読んでみましょう。
旧仮名遣いなど表記できないものは変換して引用してみます。
「工藝とはどんなものか」という章の冒頭。
趣味を含む
というのがイメージしやすい言葉遣いで嬉しくなりました。
さらに、
とあります。
建築も何でも、身の回りは工芸品だらけ。
意気組みでかかる、というのが気に入りました。
この前のめり感、嫌いじゃない。むしろ好き。
章の終わりは以下の文で締めくくられます。
なるほどなと感じました。
植物に例えると、あれもこれも工芸、とする思想にも違和感がありません。
観賞に耐える伝統工芸だけでなく、趣味など周辺の諸々も工芸である。
と、かなり広くとらえる考え方を紹介しています。
引き続き、前のめり気味に読み進めて参ります。
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