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深海に存在した発電する石

石が電気を流す。

この現象がもたらす影響は測りしれないのかもしれません。


電気って一体なんでしょう。

すべての物質は原子からできています。原子はプラスの電気を持っている原子核のまわりをマイナスの電気を持っている電子がまわっています。
原子核は陽子と中性子からできています。外をまわる電子とこの陽子が同じ数で中性になります。いつもは、原子核のまわりをまわっている電子が刺激を受けることで電子は原子核のまわりの軌道から飛び出してしまいます。この飛び出した電子のことを自由電子といい、この自由電子が動くことを「電気」といいます。

中部電力

いきなり難しい話になりました。
今回のお話はこの電気のお話から進めていきたいと思います。


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水素(H)や炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)などなど、世の中のもの全てはこれら原子が組み合わさって成り立っています。

それら全ては元素の周期表によって体系化されていますが、

すいへい リーベ ぼくのふね なまがる シップス クラークか

なんて語呂合わせを覚えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

水素(H)、ヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、窒素(C)、酸素(O)、フッ素(F)、ネオン(Ne)

こう言ったものが原子ですね。


この原子はさらに分解すると原子核と、電子に分けられ、原子核はさらに中性子と陽子に分けられます。

わかりやすくイメージするならば太陽系です。

原子核にあたるのが太陽
電子にあたるのが惑星

原子の世界と太陽系の違いは同じ周期を回るのに電子(惑星)が1つではないことにあります。

地球が2つ、3つ、4つ…と存在する世界ですね。

さらに詳しく解説していくとこの話は量子力学の話になっていきます。量子力学は一大分野、書き始めれば終わりがありませんのでここでは割愛させて頂きますが、この辺りも知っていくとより科学はもっと面白くなっていきます。


話を進めます。

電気とはなんなのか。

物質は原子がたくさん集まることで構成されています。上記太陽系の例を用いると、太陽系が周りにたくさん、たくさん、たーくさん、あるイメージですね。


飛び出した自由電子が動くことを「電気」といいます。

それが意味すること


ぐるぐる回っていた電子(惑星)が何かの力で、ポーンと弾き飛ばされ隣の原子(太陽系)に移ります。そうすると、移された側の原子は不安定となり、さらに隣の原子へ別の電子(別の惑星)を移します。
(この文章内の地球や惑星はあくまでもイメージのお話)

その繰り返しです。それはまるで玉突きのように。
(こちらもあくまでもイメージ)

写真もイメージです。


これが電気の正体です。

つまり、電子が飛ばされなければ電気は発生しないとなります。

それが電気を流しやすさに繋がっていきます。


さて、冒頭で述べた石ですが、石は電気を流すのでしょうか?

これには石とはなんなのか?を答えなければなりませんが、これまた、記事にすると長々と書けてしまうので、こちらも割愛させて頂き、話を前に進めます。


一般的に道端に落ちているような石は電気を流しません。絶縁体ですね。

これは電子が隣に移りにくい性質を持っているためです。

逆を言えば、電子が隣に移るような性質があれば石でも電気が流れるとも言えます。

実際、世の中には電気を通す石も存在しているんです。


そして、他にも電気を流す石、鉱物が深海にも存在していました。


電気とはエネルギーです。

僕らはこの電気を使いこなすことで生活をより豊かにしてきましたが、生命進化にもこの電気エネルギーが必要だったと言われています。

それはなぜか。

化学反応を起こすためです。


生命進化に化学反応?


どういうこと?

と疑問が思い浮かびますが、これは進化の過程で必要な生命の材料形成に欠かせないものです。

写真はイメージです。


生命を構成している原子には水素、炭素、窒素、酸素、リンが大半で実に95%を占めます。

これら原子を組み合わせ生命に必要な材料を作ります。この材料がより高次元に育っていく、例えば生体高分子とも呼ばれるDNAやRNAなどに育つために必要なのが化学反応なんですね。

例えば

  • 二酸化炭素から一酸化炭素を生成

  • 硝酸からアンモニアを生成

  • 一酸化炭素や、アンモニアからはアミノ酸などの生体分子を生成

  • さらにその生体分子が生体高分子へ

といったように、化学反応の連鎖が生命誕生において重要な役割を担ってきます。

その際に必要となる要素の一つとして電気がありました。

電気がなければ、育っていなかったかもしれません。

そして、その材料とエネルギーがそろっているのが、深海熱水噴出孔。


やっぱり、人類を産んだのは石!

石とっても重要!

と前回から叫んでいますが、ますますその気持ちは上がっていく一方です。笑

石がなぜ電気を発生させるのかは、これまた難しい話になっていきますので、また次回以降、紐解いていきたいと思います。

さらに、生命誕生にはこれだけでは解決できない問題もあり、まだまだ生命進化には謎が多いですが、その過程を辿っていきながら、知識を吸収していく面白さに僕はどっぷりと浸かり始めました。


そんなことを書いていたら、なんだか電気風呂に入りたくなって…

今回はこの辺で。


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写真:ストックフォト


ここまで読んでくださりありがとうございます。

この記事は書籍「生命の起源はどこまでわかったか」をベースに生命の起源に関わる深海の話や宇宙の話、そして科学を学ぶために書いている記事です。

詳しい内容を知りたい方は書籍をご覧ください。


【参考文献】

編者:高井研 生命の起源はどこまでわかったか 岩波書店 2018年3月15日発行

中部電力
でんきってなあに?

姫路科学館 学芸・普及担当 秋澤 宏樹
生命の源はどこから?

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