39.パヴァーヌ2023
部屋の隅に長らく置き去りにされていたこの箱。ようやく開封です。
開封が遅おおおおおおい!!!!いつ買ったと思ってるの5月だよぉ!?
いやなんか自分でびっくりしちゃった。こんなに置きに置いちゃったの初めて。別に買った紅茶をいつ飲んだって自由だとは思うんですが、楽しみで楽しみで発売した瞬間に買った紅茶なはずなのに、こんなに長く置いといてしまうとは。
と思いながら自分のnoteを振り返ってみると、この茶葉が届いたのはちょうど膵炎で倒れた時。それ以降も思えば今年はなんだかんだと嵐が吹き荒れてた。レポを書いた茶葉はその時たまたまぱっと手に触れてこれは今すぐ書かねば!と背中を押されて、溢れ返るタスクの隙間で突き動かされるようにして飲んで書いたような気がします。その嵐が終わった訳じゃないけど、大きめのひと段落をひとつ迎えまして。何にも追い立てられてない今、何がしたいだろうと考えた時に開けたくなったのがこの茶葉でした。
そう振り返ると理由なく置き去られたんじゃなく、きっとなるべくしてこのタイミングだったんだなぁ。あと自分でこれまでを振り返って思い出す事ができるから、自分を記録するってやっぱ大事ね。さーて開封だ~。
パヴァーヌ2023。フィーユブルーのブレンドティーです。
今年のパヴァーヌだ~!エテュードと一緒に2023年版として新登場した茶葉です。最早私の中でボジョレーヌーヴォーみたいな感覚になりつつあるパヴァーヌとエテュード。あるいは推し作家の新刊。パヴァーヌやエテュードとしての基本的な個性は変わらないまま、毎年ちょっとずつテイストが違うのがめっちゃ楽しみなんですよ!
いろーんな茶葉を毎日とっかえひっかえ飲む私。日常的にパヴァーヌやエテュードを飲んでる訳じゃないので前年との違いは必ず気づける訳じゃないんですけど、気づかないのも含めて楽しむのが私に丁度いい感じかなって思うので。今年も初見はブレンダーノートをあえて読まずに行くぜ。飲んでひとしきり感想書いた後で、ブレンダーノートを読んでああ~なるほど~ってなりたいと思います。これ読む時もまた楽しいんだよね~~~。
そうそう、最近コーヒーを自力で淹れてみたくて淹れ方をちょっと勉強してみたんですけど。その時にキッチンスケールで湯量を測る方法を知りまして、これ紅茶でもめっちゃ便利なやつやん……!と転用してみました。
ちょっと考えればすぐ思いつきそうな方法なんだけど全然気づかなかったな……。目分量で測るよりもぱっと数字で把握できるから楽だ~。
袋を開けるとバニラとパイナップルの良い香り~!そうそうこれこれ。パヴァーヌこのトロピカルな香りがめっちゃ好きなんですよね。甘酸っぱいバニラ、みたいな印象の香り……でもなんか気のせいかな、バニラの質感が少し違うような気がする。なんかちょっと奥ゆきが増えた……?なんかこうジャスミンティーとか中国茶とかの香りで感じるような独特のニュアンスがほんのーりとだけ加わってる気がする。パヴァーヌ自体久しぶりだからおぼろげ記憶との比較になるのでちょっとアレなんですけど。
淹れた後は……わ、良い香り……!バニラ感パイナップル感が落ち着いて、紅茶の渋みの香りと溶け合った良い香りになっています。落ち着くなぁ……透明感があるのにほっと落ち着く感じ……。そしてやっぱり中国茶っぽい印象がふんわりと。では一口……。
……んんんんんんおいし~~~~~!!このぎゅっとくる酸味と渋み……そうそうこれなんだよなぁ。この初手にぐっとくる良いパンチ貰う感じ。くっきりした渋みは苦手寄りなんだけどパヴァーヌだと飲みやすい。むしろこの渋みが酸味とほとんど見分けつかないからフルーツ感増して好きなんですよね。華やかな香りと一緒に味わうとジューシーで美味しい……。渋みに舌が慣れてくると、紅茶の風味が拾えるようになってきます。あれなんか、この紅茶味が今までと印象違うかも。重くはなくてむしろさっぱり軽やかなんだけど、苦味がしっかりあって落ち着きがある。それがなんかフルーティーな香りや味わいをぐっと引きしめてて、ポップになりすぎない落ち着きを出してくれてるというか……。でも重たくないんですよこれ。軽やかで透明感すらある味わいなのに落ち着いてるの。えーなにこれめっちゃ不思議!!えっ面白い!!なんだか少し大人びていませんかパヴァーヌさん。2023年は大人のパヴァーヌ……ってコト……!?いや今までも大人っぽい味わいではありましたけど。
今まで私にとってパヴァーヌって夏に飲みたいな~!って感じの茶葉だったんですけど、これは秋でも楽しみたくなる味わいかも。軽やかでほっと一息つける落ち着き感で、冷える時期の休憩に飲みたくなる~。華やかな香りも酸味もそのまま在るのに、どことなく一緒に休憩したくなる雰囲気になっているのなんだか不思議ですね。面白いなぁ……。
美味しかったああああ……って言いつつまだまだおかわりあるんですけどね。いぇい。この間ルピシアのブックオブティーについてきたマグカップコジーが大活躍してます。小さなコジーなんですけど私のティーポットも小さめだからぎりぎり使えるんですよね。
6月くらいに届いてから早や5ヶ月。もっと早く飲みたかった~!の気持ちがめちゃくちゃあったんですけど、秋に開けたからこその楽しさが実はあるかも……ってなってます今。飲んでみるとすごく想定外に、今この瞬間飲むのがしっくりきてる。最初の振り返りでも思ったけど、色々な状況や運命や奇跡が転がった結果、私がこれを最初に飲むタイミングは今がぴったりだった、のかもしれませんね。それは成功とか失敗とかですらなく。そういうもの、そういう形、なのかもしれない。
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